会話文たち

「…それでだな、キレイな夜景の見える三ツ星レストランで指輪を渡そうと思っているのだ」
「ふーん、いいんじゃないか?」
「ああ、ヤツはドライな態度を取るが、その実こういうベタでロマンティックなシチュエーションに弱い事は抑えている。シチュエーションは大事だぞ」
「へ、へぇ…そうか、お前が言うならそうなんだろうな…」
「きっと目をハートにして、私にキスしてくれるに違いない」
「うーん…」
「フッ、プロポーズの言葉も考えてある。百を超える候補から絞り、練りに練って決めたものだ…おい、聞いてるのか?」
「聞いてる聞いてる。お前飲みすぎだって…ほら、水」
「ありがとう…それでだ、プロポーズの言葉、聞きたいか?」
「うーん、今はいいかな」
「な、何故だ!?」
「お前が言ったんだろ、シチュエーションが大事だって」
「ム…そうか、そうだな…なんだか眠くなってきたな…膝枕をしてくれ」
「はいはい」
「…プロポーズ、喜んでくれるだろうか」
「…うん、絶対喜ぶよ」
「そうか、そうか…おい、聞いてるか?」
「聞いてるって。ホントに聞いていいのかはナゾだけど」
「ああ、成歩堂…愛している…」
「…ぼくもだよ、御剣」
「フ、フフ…ああ、眠い…頭を撫でてくれ」
「ふふ、はいはい」
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