会話文たち
―本日はよろしくお願い致します
「え？何？ボイスレコーダー？よ、よろしく…？」
―それでは早速お話を伺っていきたいと思います
「えぇ…？」
―まず、お名前をお聞かせください
「いや、知ってるだろ？何を今更…」
―お名前は？
「はぁ…成歩堂龍一ですが…」
―珍しい名字ですね
「まあ…よく言われます」
―それではズヴァリ！今好きな人はいますか？
「え！？…いや、それも知ってるだろ！なんなんだよ、これ！」
―いるんですね？
「い…いるよ…」
―付き合ってるんですか？
「だから知ってるだろ！そうだよ！」
―おお～！
「（は、恥ずかしい…）」
―では、もしその人が浮気をしたならどうしますか？怒りますか？
「…怒るっていうか…悲しい、かな。でもアイツが浮気するなんて思えないよ。真面目だし、凄く誠実だから」
―うんうん
「だから、もし他の人とそういうことになったんなら、本気なんだと思う」
―うんうん…うん？
「本気で、相手の人を好きになったってことだよ。…アイツがぼくを選んだ時点で、おかしいとは思ってたんだ」
―あ、あの…
「見ちゃったんだ。キレイな女の人と、楽しそうに話してる所…そういうこと、なんだろうな」
―で、でもでも！それだけで浮気って決まったわけじゃ…
「だから、浮気じゃないよ、アイツは本気なんだから。目が覚めただけ…。あの二人、凄くお似合いだった…いつかこんな日が来るって、その時は離れなきゃ、別れてやらなきゃって分かってた…その方が、アイツにとって幸せなんだって…。キミはアイツに頼まれて、こんなこと聞いてるんだろ？」
―え！う、うーんと…
「現場を見たとき、呼び止められたけど逃げちゃったから。それから連絡も取ってない。探りを入れてくれって言われたんだろ？」
―…！
「はは、図星か。…分かってたんだよ？ホントに。でも実際こうなってみて、辛くて苦しくて…こういう重い所が、嫌になったんだろうな…」
―そ、そんな訳…！
「ほう？」
―うっ！さ、寒気が…
「み、御剣…やっぱり真宵ちゃんにこんなことさせてたのお前か！」
―うーん、ごめんねなるほどくん。でも一回ちゃんと話した方がいいと思うよ…
「フッ、電話もメールも無視されて、自宅や事務所に行っても門前払いだ。事情を話して、真宵くんに協力してもらうしか無かろう。…別に、インタビュー形式にしろとは言っていないが」
「…もうぼくのこと、嫌になったんだろ？あの人、キレイだったもんな。お前が好きになるのも頷け…」
「あの人は検察事務官で、既婚者だ。偶然会ったから世間話をしていただけだ。職場の人間と出くわして会話をするのは普通だろう！」
「え…！そ、そう、なのか…」
「それをキサマ…思い込みで私を避け、あまつさえ別れるだと？ふざけるのも大概にしたまえ！なぜそこまで発想が飛躍する！？私は絶対にキミを離さんぞ！」
―あたしもビックリだよ、みつるぎ検事が浮気したって勘違いして、怒ってるんだと思ってたから。でもまさかそんなこと考えてるとは…
「だ、だって…未だに信じられないよ。御剣がぼくを好きでいてくれてるなんて…」
「…そうか、信じられないか。ならば、しっかりと分からせる必要があるな」
「…え」
―うわぁ、みつるぎ検事、ミケンがヒビ割れてるよぉ
「真宵くん、このおとぼけ弁護士を借りていくぞ」
―どーぞどーぞ！もらってやってください！
「え、え、」
「成歩堂、今日はゆっくりと愛を語り合おうではないか。ゆっくりと、な」
―あ、そうだ！コホン、本日はキチョウなお話、ありがとうございました！
「うむ、ありがとうございました」
「わー！真宵ちゃん！た、たすけ」
録音終了
「え？何？ボイスレコーダー？よ、よろしく…？」
―それでは早速お話を伺っていきたいと思います
「えぇ…？」
―まず、お名前をお聞かせください
「いや、知ってるだろ？何を今更…」
―お名前は？
「はぁ…成歩堂龍一ですが…」
―珍しい名字ですね
「まあ…よく言われます」
―それではズヴァリ！今好きな人はいますか？
「え！？…いや、それも知ってるだろ！なんなんだよ、これ！」
―いるんですね？
「い…いるよ…」
―付き合ってるんですか？
「だから知ってるだろ！そうだよ！」
―おお～！
「（は、恥ずかしい…）」
―では、もしその人が浮気をしたならどうしますか？怒りますか？
「…怒るっていうか…悲しい、かな。でもアイツが浮気するなんて思えないよ。真面目だし、凄く誠実だから」
―うんうん
「だから、もし他の人とそういうことになったんなら、本気なんだと思う」
―うんうん…うん？
「本気で、相手の人を好きになったってことだよ。…アイツがぼくを選んだ時点で、おかしいとは思ってたんだ」
―あ、あの…
「見ちゃったんだ。キレイな女の人と、楽しそうに話してる所…そういうこと、なんだろうな」
―で、でもでも！それだけで浮気って決まったわけじゃ…
「だから、浮気じゃないよ、アイツは本気なんだから。目が覚めただけ…。あの二人、凄くお似合いだった…いつかこんな日が来るって、その時は離れなきゃ、別れてやらなきゃって分かってた…その方が、アイツにとって幸せなんだって…。キミはアイツに頼まれて、こんなこと聞いてるんだろ？」
―え！う、うーんと…
「現場を見たとき、呼び止められたけど逃げちゃったから。それから連絡も取ってない。探りを入れてくれって言われたんだろ？」
―…！
「はは、図星か。…分かってたんだよ？ホントに。でも実際こうなってみて、辛くて苦しくて…こういう重い所が、嫌になったんだろうな…」
―そ、そんな訳…！
「ほう？」
―うっ！さ、寒気が…
「み、御剣…やっぱり真宵ちゃんにこんなことさせてたのお前か！」
―うーん、ごめんねなるほどくん。でも一回ちゃんと話した方がいいと思うよ…
「フッ、電話もメールも無視されて、自宅や事務所に行っても門前払いだ。事情を話して、真宵くんに協力してもらうしか無かろう。…別に、インタビュー形式にしろとは言っていないが」
「…もうぼくのこと、嫌になったんだろ？あの人、キレイだったもんな。お前が好きになるのも頷け…」
「あの人は検察事務官で、既婚者だ。偶然会ったから世間話をしていただけだ。職場の人間と出くわして会話をするのは普通だろう！」
「え…！そ、そう、なのか…」
「それをキサマ…思い込みで私を避け、あまつさえ別れるだと？ふざけるのも大概にしたまえ！なぜそこまで発想が飛躍する！？私は絶対にキミを離さんぞ！」
―あたしもビックリだよ、みつるぎ検事が浮気したって勘違いして、怒ってるんだと思ってたから。でもまさかそんなこと考えてるとは…
「だ、だって…未だに信じられないよ。御剣がぼくを好きでいてくれてるなんて…」
「…そうか、信じられないか。ならば、しっかりと分からせる必要があるな」
「…え」
―うわぁ、みつるぎ検事、ミケンがヒビ割れてるよぉ
「真宵くん、このおとぼけ弁護士を借りていくぞ」
―どーぞどーぞ！もらってやってください！
「え、え、」
「成歩堂、今日はゆっくりと愛を語り合おうではないか。ゆっくりと、な」
―あ、そうだ！コホン、本日はキチョウなお話、ありがとうございました！
「うむ、ありがとうございました」
「わー！真宵ちゃん！た、たすけ」
録音終了
