ミツナル短編集
空気がひやりと冷たく、寒い寒いと手を擦りながら布団へ潜り込む。その布団の中すらも冷たくて、足の裏に冷気が襲いかかってきた。
「うう~寒い……凍える……」
「そんなに寒いのなら暖房をつければいいだろう」
成歩堂が猫のように丸まってぶるぶる震えていると、寝支度をすませた御剣が呆れて声をかける。
「いやそこまでではないっていうか、なんか今つけたら負けた気になるっていうか」
「貴様は何と戦っているんだ」
「お前は寒くないのかよ?」
「寝巻きを新しくしたからな。非常に暖かい」
「クソ~高そうだもんなそのパジャマ……」
御剣は得意げに笑いながらもそもそと布団に潜り込む。そのまま成歩堂を後ろから腕の中に収め、足を絡めた。
「うわっ!お前の足冷たすぎだろ!暖かいんじゃないのかよ」
「身体は暖かいが、手足は外気に当たっていたからな。冷たくて当然だ」
嫌だ~と言いながら逃げ回ろうとする成歩堂の足を追いかけ、先程よりもしっかりと絡める。観念したのか成歩堂はブツブツ文句を言いながらも大人しくなり、良いようにされるがままだ。満足した御剣は成歩堂の手を握り、こちらを向かせた。
「キミの手は暖かいな」
「さっきまで冷たかったけどな。誰かさんがくっついてくるからさ」
そう言って唇を尖らせた成歩堂の頬は赤が差していて、御剣の胸は更に幸せな温もりに包まれた。
重なる手足からじわじわと熱が伝播していき、すっかり暖かくなった布団の中で笑い合い、眠くなるまで他愛ない話をし、おやすみと口付けを交わす。
冷え込む夜も、"お熱い"二人には仲を深めるスパイスでしか無いのだ。
「うう~寒い……凍える……」
「そんなに寒いのなら暖房をつければいいだろう」
成歩堂が猫のように丸まってぶるぶる震えていると、寝支度をすませた御剣が呆れて声をかける。
「いやそこまでではないっていうか、なんか今つけたら負けた気になるっていうか」
「貴様は何と戦っているんだ」
「お前は寒くないのかよ?」
「寝巻きを新しくしたからな。非常に暖かい」
「クソ~高そうだもんなそのパジャマ……」
御剣は得意げに笑いながらもそもそと布団に潜り込む。そのまま成歩堂を後ろから腕の中に収め、足を絡めた。
「うわっ!お前の足冷たすぎだろ!暖かいんじゃないのかよ」
「身体は暖かいが、手足は外気に当たっていたからな。冷たくて当然だ」
嫌だ~と言いながら逃げ回ろうとする成歩堂の足を追いかけ、先程よりもしっかりと絡める。観念したのか成歩堂はブツブツ文句を言いながらも大人しくなり、良いようにされるがままだ。満足した御剣は成歩堂の手を握り、こちらを向かせた。
「キミの手は暖かいな」
「さっきまで冷たかったけどな。誰かさんがくっついてくるからさ」
そう言って唇を尖らせた成歩堂の頬は赤が差していて、御剣の胸は更に幸せな温もりに包まれた。
重なる手足からじわじわと熱が伝播していき、すっかり暖かくなった布団の中で笑い合い、眠くなるまで他愛ない話をし、おやすみと口付けを交わす。
冷え込む夜も、"お熱い"二人には仲を深めるスパイスでしか無いのだ。