ミツナル短編集
ピピピピ…と目覚ましが鳴る。手探りで時計を探し、幾度か空ぶった後ようやく音を止める事に成功した。久しぶりの休日に昨晩はそれはもう大変盛り上がり、成歩堂を抱き潰してしまった。今も隣で寝ているだろうと思い、身を寄せようとするがそこはもぬけの殻であった。足腰立たなくなるまで行為に勤しみ、かつ眠ることが好きな彼が自分より早く起きているという事に驚く。
ゆっくりと起き上がり、寝ぼけ眼を擦った。顎に手をやるとざらざらとした感触がする。毎日完璧に整えているが、ここ最近は忙しく剃りが甘かったようだ。
(むぅ…彼はキスの際煩わしくは無かっただろうか。まあ、奴が無精髭をたくわえていた時のあの感触は悪くなかったが、それは私の場合であって…)
ぼんやりする頭で愛しい恋人の事を考える。すぐに顔が見たいと思うが、どうにも気だるく足が動かない。
ガチャ、と寝室のドアが開いた。
「あ…おはよう、御剣」
「おはよう…」
あくびを噛み殺し、半開きの目で成歩堂の姿を捉えた。未だ全裸の自分とは違い、しっかりとスウェットを身に着けているようだ。以前はパンツ一枚で過ごしていた為、身体で分からせた甲斐があると一人頷いた。
「まだ眠そうだな。まあ、あれだけ激しかったらそりゃ…」
どんどん小さくなる語尾に、照れて顔が赤くなっているのだろうがよく見えない。キミのどんな表情も見逃したくないと思うが、この眠気に勝てそうも無かった。
「…ふふっ」
いつの間にかベッドに腰掛けていた彼は、私の頬から顎にかけて手の甲で撫でてきた。
「ざらざらする…」
「ああ…剃り残しがあってな…気になったか?」
「うーん、昨日は必死だったから何とも思わなかったかな。色素薄いから、あんまり髭が目立たないよな、お前」
何が嬉しいのかクスクス笑いながら頬にキスをされる。急な甘えに面食らうが、やはり頭が追い付かない。
「へへ…御剣、大好き」
お前のこういう所、ぼくにだけ見せてね。
強く抱き着かれ、二人ともそのままベッドに逆戻りしてしまった。起きて顔を洗って、食事の用意をしたいが、今はこの幸せを享受していたい。彼から送られる愛の重みを感じながら、かわいいとんがり頭を撫でるのだった。
ゆっくりと起き上がり、寝ぼけ眼を擦った。顎に手をやるとざらざらとした感触がする。毎日完璧に整えているが、ここ最近は忙しく剃りが甘かったようだ。
(むぅ…彼はキスの際煩わしくは無かっただろうか。まあ、奴が無精髭をたくわえていた時のあの感触は悪くなかったが、それは私の場合であって…)
ぼんやりする頭で愛しい恋人の事を考える。すぐに顔が見たいと思うが、どうにも気だるく足が動かない。
ガチャ、と寝室のドアが開いた。
「あ…おはよう、御剣」
「おはよう…」
あくびを噛み殺し、半開きの目で成歩堂の姿を捉えた。未だ全裸の自分とは違い、しっかりとスウェットを身に着けているようだ。以前はパンツ一枚で過ごしていた為、身体で分からせた甲斐があると一人頷いた。
「まだ眠そうだな。まあ、あれだけ激しかったらそりゃ…」
どんどん小さくなる語尾に、照れて顔が赤くなっているのだろうがよく見えない。キミのどんな表情も見逃したくないと思うが、この眠気に勝てそうも無かった。
「…ふふっ」
いつの間にかベッドに腰掛けていた彼は、私の頬から顎にかけて手の甲で撫でてきた。
「ざらざらする…」
「ああ…剃り残しがあってな…気になったか?」
「うーん、昨日は必死だったから何とも思わなかったかな。色素薄いから、あんまり髭が目立たないよな、お前」
何が嬉しいのかクスクス笑いながら頬にキスをされる。急な甘えに面食らうが、やはり頭が追い付かない。
「へへ…御剣、大好き」
お前のこういう所、ぼくにだけ見せてね。
強く抱き着かれ、二人ともそのままベッドに逆戻りしてしまった。起きて顔を洗って、食事の用意をしたいが、今はこの幸せを享受していたい。彼から送られる愛の重みを感じながら、かわいいとんがり頭を撫でるのだった。