三章
夢小説設定
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「やっと着いた」
「時間かかったな……」
アシㇼパは馬の手綱を握ったまま眠っていた。
ナマエは頑張って歩いてくれた馬を撫でた。
鉄砲店に入り、店にある銃を物珍しそうに見るナマエ。
「護身用にこれ持っとけ」
と、キロランケに二十六年式拳銃とその銃弾を渡される。
銃の重みに驚きながらもナマエは礼を言う。
「いつもは結構どこの宿も空いてるんだけどねえ?中島遊園地でちょっとした北海道物産の品評会だか博覧会だかで……」
「どこか空いてるとこないですかね?」
「そうだ!近所に女将一人で管理してる洋風なホテルがあるんだわ」
洋風のホテルと聞いてベッドで眠れるかもしれないとナマエは心を躍らせる。
わくわくとした気持ちを落ち着けながらそのホテルへと向かう。
「すみませーん。誰かいますか?」
ホテルに着くと、階段を駆け下りて女将がやってくる。
「いらっしゃいませ。女将の家永です」
「白石由竹です。独身で、彼女はいません。付き合ったら一途で情熱的です」
「あ、小鳥遊部屋どうしたい?」
「別に誰と一緒でもいいよ」
「そうはいかないだろ、一応女の子なんだし」
「普通にキロランケさんのとこにしてほしいな。一人の方が怖いから」
杉元がちらりとキロランケの方を見る。
「俺は家庭を持ってる身だぞ?手を出すわけないだろ」
「そうだよ、白石は女将に夢中だし。間違いなんて起こらないって、ね?杉元くん」
「そもそもそんなことがあったらお前相手のことぶっ飛ばすか」
「凶暴女って認識しないでもらえるかな……?」
なんて話しながら部屋に向かう。
「随分と入り組んだ造りのホテルだな」
「古かったので私が引きついてからも改築に改築を重ねまして」
「……逃げずらそう」
「家永さん、下のお名前は?」
「カノと申します」
「素敵な名前だ」
ナマエの呟きは拾われず、白石の女将の家永に対する熱烈なアプローチにかき消された。
部屋は二つにわけた。
「やっぱりベッドだぁ」
「お前は時々小さい子供みたいになるな」
「そ、そうですか?」
「俺にも敬語じゃなくて大丈夫だぞ?」
「でも私はまだまだ子供なので…流石にため口は…」
「杉元にはため口じゃねぇか」
「それは…うーん、でもため口はなしで」
眉を八の字にしながら手でバッテンを作る。
それを見てふっと微笑んでわかったとキロランケは言う。
「ひゅー、久々に火照ったぜ」
「白石、女っていうのは抱き心地だ。やはりもっと太めじゃないと」
「家永カノさんに惚れちまいそうだ。これは全力で口説くしかねえ」
そんなやり取りを本を読みながら聞き流していた。
こういったやり取りも全て家永に見られているなんてことを知る由もない白石はいそいそと家永を探しに部屋を出た。
少ししてナマエのお腹がきゅるると小さく鳴った。
「はは、腹減ったのか?」
「燃費が悪いもので……すぐお腹減っちゃうんです……」
丁度部屋に杉元とアシㇼパが入ってくる。
「街で飯でも食いに行かないか?……あれ、白石は?」
「女将口説きに行った」
「はあ、あいつはほんっとに……じゃあいいや、俺らだけで行こう」
ナマエはそれに賛成しるんるんと玄関の方に向かっていった。
「時間かかったな……」
アシㇼパは馬の手綱を握ったまま眠っていた。
ナマエは頑張って歩いてくれた馬を撫でた。
鉄砲店に入り、店にある銃を物珍しそうに見るナマエ。
「護身用にこれ持っとけ」
と、キロランケに二十六年式拳銃とその銃弾を渡される。
銃の重みに驚きながらもナマエは礼を言う。
「いつもは結構どこの宿も空いてるんだけどねえ?中島遊園地でちょっとした北海道物産の品評会だか博覧会だかで……」
「どこか空いてるとこないですかね?」
「そうだ!近所に女将一人で管理してる洋風なホテルがあるんだわ」
洋風のホテルと聞いてベッドで眠れるかもしれないとナマエは心を躍らせる。
わくわくとした気持ちを落ち着けながらそのホテルへと向かう。
「すみませーん。誰かいますか?」
ホテルに着くと、階段を駆け下りて女将がやってくる。
「いらっしゃいませ。女将の家永です」
「白石由竹です。独身で、彼女はいません。付き合ったら一途で情熱的です」
「あ、小鳥遊部屋どうしたい?」
「別に誰と一緒でもいいよ」
「そうはいかないだろ、一応女の子なんだし」
「普通にキロランケさんのとこにしてほしいな。一人の方が怖いから」
杉元がちらりとキロランケの方を見る。
「俺は家庭を持ってる身だぞ?手を出すわけないだろ」
「そうだよ、白石は女将に夢中だし。間違いなんて起こらないって、ね?杉元くん」
「そもそもそんなことがあったらお前相手のことぶっ飛ばすか」
「凶暴女って認識しないでもらえるかな……?」
なんて話しながら部屋に向かう。
「随分と入り組んだ造りのホテルだな」
「古かったので私が引きついてからも改築に改築を重ねまして」
「……逃げずらそう」
「家永さん、下のお名前は?」
「カノと申します」
「素敵な名前だ」
ナマエの呟きは拾われず、白石の女将の家永に対する熱烈なアプローチにかき消された。
部屋は二つにわけた。
「やっぱりベッドだぁ」
「お前は時々小さい子供みたいになるな」
「そ、そうですか?」
「俺にも敬語じゃなくて大丈夫だぞ?」
「でも私はまだまだ子供なので…流石にため口は…」
「杉元にはため口じゃねぇか」
「それは…うーん、でもため口はなしで」
眉を八の字にしながら手でバッテンを作る。
それを見てふっと微笑んでわかったとキロランケは言う。
「ひゅー、久々に火照ったぜ」
「白石、女っていうのは抱き心地だ。やはりもっと太めじゃないと」
「家永カノさんに惚れちまいそうだ。これは全力で口説くしかねえ」
そんなやり取りを本を読みながら聞き流していた。
こういったやり取りも全て家永に見られているなんてことを知る由もない白石はいそいそと家永を探しに部屋を出た。
少ししてナマエのお腹がきゅるると小さく鳴った。
「はは、腹減ったのか?」
「燃費が悪いもので……すぐお腹減っちゃうんです……」
丁度部屋に杉元とアシㇼパが入ってくる。
「街で飯でも食いに行かないか?……あれ、白石は?」
「女将口説きに行った」
「はあ、あいつはほんっとに……じゃあいいや、俺らだけで行こう」
ナマエはそれに賛成しるんるんと玄関の方に向かっていった。