二章
夢小説設定
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ナマエがコンルに助けて貰って早数日、コタンが少し騒がしかった。
「お客さんですか?」
「いや、アシㇼパが来たんだ」
「アシㇼパ……?村の子ですか?」
「そうだ。どれ、様子を見に行くか」
ナマエとコンルが近づくと確かに村の入口ら辺が騒がしかった。
「アマッポにかかったのか?そらぁ大変だったろうなぁ」
「痛そう、大丈夫なんですか?」
「死ぬほどのものじゃない。大丈夫だ」
「よかった」
「……お前」
ほっと胸を撫で下ろしたのも一瞬、男の低い声がその場に響く。
「鶴見中尉のところにいた奴だろ」
「えっ」
そう言われ男の顔をよく見ると、あの時の腸が出ていた男だった。
どうして生きているんだというと洋平の腸を盗んで重症に見せていただけだと言った。
「よ、洋平さんを殺したってことですか…?」
「あの状況じゃしょうがないだろう」
「そ、そうですけど、でも…」
ここに来て何が正しくて何が悪いのかがわからなくなっていた。
鶴見と繋がっているんじゃないかという疑いはナマエの表情によりすぐに晴れた。
「杉元ニㇱパ、あまりこいつを探るようなことしないでくれねぇか。今こいつは精神的にやられていてなあ」
杉元とナマエの間にコンルが割って入る。
まるでナマエの盾になるかのようだった。
「アシㇼパさん、この人は?」
「コンルだ。この間は出稼ぎに出ていたから前コタンにはいなかったんだ。コンルは信用出来る奴だ。みんなからの信頼も厚い」
「悪かったな、探るような真似して」
「いえ、疑わしい私が悪いので」
そしてナマエらはアシㇼパの祖母、フチの家にお邪魔することになった。
「ヨモギの葉も痛み止めになる。ウドの茎を煎じた汁で洗えば化膿止めにもなるぞ。乾燥して保存してあるものを誰かもっているはずだ」
「俺持ってるぞ、今持ってくる」
「本当かコンル、助かる」
コンルが自分の家へと戻る。
するとアシㇼパが蛍に近づきナマエの顔をジッと見た。
「どうかしましたか?」
「……やっぱり、小鳥遊は女だよな」
「え?えぇまぁ、女ですけど」
ナマエがそう言うと杉元と白石の首がぐりんっと動いた。目も丸くして驚いているように見えた。
「そんな驚くことです?割とわかりやすい男装だと思うんですけど…」
「身長高いし声も中性的だから普通に男だと思ってた」
「確かによく見れば女顔だな……?」
白石の顔が近づくが、ナマエは特に反応しなかった。異性とのこの近距離にももはや慣れてしまっていたのだ。
「睫毛長っ」
「あはは、ありがとうございます」
「もう鍋ができるぞ。鹿肉の鍋、ユクオハウだ。プクサキナ(ニリンソウ)とプクサ(行者にんにく)も入れて栄養たっぷりだ」
一同がはぐはぐと鍋を食べる。
少ししてコンルが戻ってくると、ナマエの横に座った。
「ん?席を外しているうちに仲良くなったのか?」
「そう見えますか?」
「あぁまぁな」
「あの人たちは第七師団の人たちみたいな緊張感がないので話しやすいのかもしれませんね」
鮭のルイペを食べているときのナマエの顔はふわふわしており、まるで幼子のようだった。
魚全般が好きなナマエは嬉しそうに食べ進めていた。
そして食事も終わり、フチが古い言い伝えを話し始める。
「お客さんですか?」
「いや、アシㇼパが来たんだ」
「アシㇼパ……?村の子ですか?」
「そうだ。どれ、様子を見に行くか」
ナマエとコンルが近づくと確かに村の入口ら辺が騒がしかった。
「アマッポにかかったのか?そらぁ大変だったろうなぁ」
「痛そう、大丈夫なんですか?」
「死ぬほどのものじゃない。大丈夫だ」
「よかった」
「……お前」
ほっと胸を撫で下ろしたのも一瞬、男の低い声がその場に響く。
「鶴見中尉のところにいた奴だろ」
「えっ」
そう言われ男の顔をよく見ると、あの時の腸が出ていた男だった。
どうして生きているんだというと洋平の腸を盗んで重症に見せていただけだと言った。
「よ、洋平さんを殺したってことですか…?」
「あの状況じゃしょうがないだろう」
「そ、そうですけど、でも…」
ここに来て何が正しくて何が悪いのかがわからなくなっていた。
鶴見と繋がっているんじゃないかという疑いはナマエの表情によりすぐに晴れた。
「杉元ニㇱパ、あまりこいつを探るようなことしないでくれねぇか。今こいつは精神的にやられていてなあ」
杉元とナマエの間にコンルが割って入る。
まるでナマエの盾になるかのようだった。
「アシㇼパさん、この人は?」
「コンルだ。この間は出稼ぎに出ていたから前コタンにはいなかったんだ。コンルは信用出来る奴だ。みんなからの信頼も厚い」
「悪かったな、探るような真似して」
「いえ、疑わしい私が悪いので」
そしてナマエらはアシㇼパの祖母、フチの家にお邪魔することになった。
「ヨモギの葉も痛み止めになる。ウドの茎を煎じた汁で洗えば化膿止めにもなるぞ。乾燥して保存してあるものを誰かもっているはずだ」
「俺持ってるぞ、今持ってくる」
「本当かコンル、助かる」
コンルが自分の家へと戻る。
するとアシㇼパが蛍に近づきナマエの顔をジッと見た。
「どうかしましたか?」
「……やっぱり、小鳥遊は女だよな」
「え?えぇまぁ、女ですけど」
ナマエがそう言うと杉元と白石の首がぐりんっと動いた。目も丸くして驚いているように見えた。
「そんな驚くことです?割とわかりやすい男装だと思うんですけど…」
「身長高いし声も中性的だから普通に男だと思ってた」
「確かによく見れば女顔だな……?」
白石の顔が近づくが、ナマエは特に反応しなかった。異性とのこの近距離にももはや慣れてしまっていたのだ。
「睫毛長っ」
「あはは、ありがとうございます」
「もう鍋ができるぞ。鹿肉の鍋、ユクオハウだ。プクサキナ(ニリンソウ)とプクサ(行者にんにく)も入れて栄養たっぷりだ」
一同がはぐはぐと鍋を食べる。
少ししてコンルが戻ってくると、ナマエの横に座った。
「ん?席を外しているうちに仲良くなったのか?」
「そう見えますか?」
「あぁまぁな」
「あの人たちは第七師団の人たちみたいな緊張感がないので話しやすいのかもしれませんね」
鮭のルイペを食べているときのナマエの顔はふわふわしており、まるで幼子のようだった。
魚全般が好きなナマエは嬉しそうに食べ進めていた。
そして食事も終わり、フチが古い言い伝えを話し始める。