あかりと星宿は柳宿から過去を聞く。

「あれはあたしが10の頃の話だったわ。あたしには一つ下の妹、康琳がいたの。」
「え?そうなの?」
「成程、そういう事だったのだな?」
あかりも星宿も柳宿の妹がいたことに驚くのであった。
「あたし達は顔型、何から何までそっくりで、双子の兄妹みたいだった。仲がよかったのよ。あたしは康琳がかわいくてかわいくて……。」
柳宿は妹のことを大切に思っていた。それを見ていたあかりは自分も兄弟がいることに理解をしていた。
「でもある日、康琳はあたしの目のまで馬車にひかれたのよ。」
「えっ!」
「なっ!」
あかりと星宿はそれを聞いて驚いた。
「両親は康琳を忘れろと言ったの。でもあたしは康琳を忘れることができなかった。だからあたしは女装したのよ。女装している限りあの子が生きている気がしたの。」
「そういう事だったのね。」
「お前も辛い思いをしたのだな。」
あかりも星宿も柳宿の過去を聞いて同情し、納得した。
「でもまじな話、もう潮時かもしれないわね。」
「どうして?」
「お前にも事情があるのだな?」
柳宿の言葉にあかりと星宿は真剣に聞くのであった。
「あかり、あんたを守りたいからよ。そうなったらナヨナヨしていられないわ。」
柳宿も自身の過去にケリを付け、あかりを守ろうと決意するのであった。その後、激しい揺れが起き、あかり達は急いで服に着替えるのであった。
「ゴールドサンクリスタルパワーメイクアップ!」
あかりはセーラー戦士に変身するのであった。
「サンライトシールド!」
あかりが結界を張り、あかり、星宿、柳宿を包むのであった。
「あかり、あんた結界を出して正解よ。星宿様、気でアリオスさん達に送ってください。」
「ああ、言われなくても連絡を取ってるぞ。」
柳宿が星宿に声を掛け、星宿も念でアリオスと連絡を取るのであった。その後、船が現れ、あかり、星宿、柳宿は鬼宿達に引き上げてもらうのであった。
「3人共無事でよかったです。」
「あかり、星宿、柳宿、無事だったのだな。」
「お前らが無事でよかったぜ。」
張宿、アリオス、鬼宿はあかりと星宿と柳宿の無事に安心したのであった。
「お前らが無事でよかったで。」
翼宿もあかりと星宿と柳宿を心配するのであった。
「ごめんね、心配かけて。」
「礼を言う。私達は無事だぞ。」
「ええ、あかりの結界のおかげよ。」
あかりが申し訳ない顏をし、星宿が感謝し、柳宿もあかりに感謝したのであった。
「ん?皆さん伏せてください。島が目の前に!!」
張宿があかり達に忠告をする。
あかり達は床に伏せるのであった。到着したのは、見知らぬ国であった。
「何か北甲国じゃねえ島に到着したな?」
鬼宿が驚く。
「そやけど、見てみい、雷雲が消えたで?」
「船もあちこち壊れているし、しばらくはここに留まるしかないのだ。」
「それもそうね。」
翼宿が空を見て驚き、星宿も船が壊れていることを告げ、柳宿も驚くのであった。
あかりは何かがぶら下がっているのを見て驚くのであった。
「え!」
あかりが驚いた。
「あかり、これは一体?」
アリオスも驚くのであった。
「この鎧は船から落ちたうちの兵士だ。」
鬼宿が兵士だと気が付くのであった。
「どうしてこんなことに?」
柳宿も驚くのであった。
「これは、まずいです。皆さん女装してください。」
張宿があかり達に忠告した。
「もしかして、この国男性は禁止なのね?」
「張宿の言う通りだ。女装するしかないぞ。」
あかりもアリオスも男が禁止であることに気が付き、女装するしかないと鬼宿達に告げるのであった。
「ええ、思い出したんです。ここいら付近に女誠国があるそうです。」
「女誠国、もしかして男は不利なのね?」
「ああ、もしかしたら、男がいることがばれたら処刑されるかもしれんな?」
あかりもアリオスも男だとばれたら、処刑されることに気が付くのであった。
「お前らの説明納得だぜ。」
「俺もお前らの推理見事や?」
鬼宿も翼宿もあかりとアリオスの推理を絶賛するのであった。その後、あかり以外は女装するのであった。
「あたし女装が似合うわね。」
柳宿も久しぶりに女装した。
「柳宿、女装は潮時って言ってなかったかしら?」
「あかりの言う通りだ。お前の考えていることはわからんぞ。」
あかりとアリオスは柳宿に呆れるのであった。アリオスも女装をして女形の姿の恰好である。
「アリオスさん、女装似合っていますね?」
「ああ、化粧で誤魔化したがな。」
あかりがアリオスの女装を絶賛し、アリオスも自身て化粧をしたことを告げるのであった。
その後、女装をした星宿があかりとアリオスの前に現れるのであった。
「あかり、待たせたな。」
「ええ、似合っているわ星宿。」
「ああ、ありがとう。」
あかりと星宿はバカップルとして二人だけの世界に入るのであった。
「あたしの方がかわいいわよ。それよりも問題はあの二人ね。せっかく綺麗にしてあげたのに。ほら恥ずかしがらないで出てらっしゃい。」
柳宿は鬼宿と翼宿に声を掛けた。
出てきた鬼宿と翼宿は不機嫌になるのであった。
「鬼宿、翼宿大丈夫?」
「お前達、ご愁傷様だ。」
あかりが心配し、アリオスが哀れな目で、鬼宿と翼宿を見るのであった。
「アリオス、お前俺と鬼宿を哀れな目で見るなや!少しはあかりを見習えや!」
翼宿はアリオスに怒るのであった。
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