その日の夜、あかりと幸人は二人きりになっていた。
「あかり、俺がリュートで伴奏する、お前は歌を歌ってくれ。」
「ええ、わかったわ。オリビエさんが演奏した琥珀の愛を歌うわ。」
あかりも琥珀の愛を歌おうと決意した。
幸人はリュートで初めに演奏し、あかりも歌おうと準備するのであった。
「流れ行く 星の軌跡は
道しるべ 君へ続く

焦がれれば 想い 胸を裂き
苦しさを 月が笑う

叶うことなどない はかない望みなら
せめてひとつ 傷を残そう

はじめての接吻 さよならの接吻
君の涙を 琥珀にして
永遠の愛 閉じ込めよう

陽の光 映す 虹の橋
翔け渡り 君の元へ

求めれば 空に 溶け消えて
寂しいと 風が歌う

届くことなどない はかない願いなら
せめてひとつ 傷を残そう

はじめての約束 守らない約束
君の吐息を 琥珀にして
永遠の夢 閉じ込めよう

流れ行く 星の軌跡は
道しるべ 君へ続く

陽の光 映す 虹の橋
翔け渡り 君の元へ

苦しさを 月は笑い
寂しいと 風は歌う

閉じ込めた 痛みだけが
永遠の愛の証」
あかりは琥珀の愛と歌い、鬼宿達はあかりと幸人を見守るのであった。
「あかりが歌で幸人が楽器が演奏できるのだな？」
「ええ、そのようですね？」
「あかりと幸人すげえな？」
星宿、柳宿、鬼宿はあかりの歌と幸人の演奏に驚くのであった。