時は遡って約1年前。
学生は入学時からイツメンというものは決まるもので、ある程度グループが出来ていくものだ。一緒に登校したり、弁当を食べたり…など女子は群れるものである。私は、特に自由気ままに高校生活を送るつもりだったので、一人でダラダラしていた。

ある日、

「ちょっとダサすぎw何回転ぶのよ〰」

「眼鏡ふっとんだしwウケるやば」

「あ、うぅ…」

廊下で騒ぎがしていた。よく見ると同じクラスで、私より大人しそうな見た目の女の子が地べたに座り込んでうつむいている。

「大丈夫？立てる？」

「…う、んありがと…」

「ちょっと邪魔しないでよ山田さぁん〰あー台無しじゃない、せっかくいいおもちゃが手に入ったのに。」

「萎えるわー」

はやし立てる女子を他所に、私はその子の手を取って立ち上がらせた。偽善者だと思われてもいい、ただ捨て置けなかったから。

　「あの、ありがとうございますこ、こんな私を助けてくれて…」

「どーいたしまして。お礼は一億万円」

「えっ！」

「くすくす、冗談よ。」

「「ふふっ、あははは！」」

月日が流れ、2年に上がりあの日を堺に今度は私が嫌がらせのターゲットとなった。（※助けた子は今では私の親友である。）