やさしいあのひと
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ーー人を見かけで判断してはいけないーー
午後の清掃が終わり、日光の届かない薄気味悪
い廊下を一人歩いている。この後、特に用事も
無いのでとりあえずブラブラと歩いてまわるこ
とにした。
「よっ、お疲れさん!」
「!!うわあっ!」ビクッ
「そんなに驚かしたつもりはねェんだけどな…
」
「あっ、すみません!」
突然背後から声がしたかと思えば、高身長で前
髪の隠れた全体的に黒がイメージの男性がいた
「ところで、これから何処行くんだ?」
「えっと…あ、図書室に行こうかなって…」
「俺もついていっていいか?暇だし。」
「あっはい。別にいいですよ。」
特に断る理由も無いので、ワカメさん(心の中で
そう呼んでる)と一緒に図書室を目指すことにし
た。見た目の割に積極的な人だなぁ…笑
道中、またもや彼の方から口を開いた。
「自己紹介がまだだったな、俺はベーベべだ。」
「私は花子です。よろし…あっ、あはは」
「かははっ、こちらこそ。」
そう言って、ニヒッと笑った彼の表情は読み取
れないが、何だか特別悪い人では無いように思
えてきた。
ガチャッ
図書室のドアノブを開けると、
「…うげっ、白狂じゃん」
小さくバツの悪そうな声でそう言うと、おそら
くベーベべさんの知り合いと思われる人物の後
ろ姿を見かけた。
「じゃ、じゃあな花子っ、ちょっと用事思
い出したわ」
そう言い残し、ベーベべさんはそさくさと去っ
ていった。何か都合の悪いことでもあったのだ
ろうか。それはそうと、私は中へ入ることにし
た。
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