私の彼は左利き
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私は何も変わってない
いや、変われていない
女子トイレに駆け込んで震える体を誤魔化すように腰かける
あの場に鳴がいてくれたらと思ってしまった
青道を選んだのは自分なのに
自業自得
それなのに今だ鳴を探してしまう
彼と一緒に居た頃の甘えた自分が顔を出してしまう
何も言えない自分に腹が立つ
御幸一也を助ける事も、目の前で居心地悪そうにする友人に謝ることさえ出来なかったのだ
私だけ逃げてばっかりだ
深い溜息と共に暗い感情を吐き出す
確か5限目は英語だったな、と思いながら先程連絡先を交換したばかりの友人に保健室で休む旨の連絡を入れた
予鈴がなり少しざわめきが収まった廊下に出れば、逃げるように保健室に駆け込む
保健室ではすんなりと休息が許可された
恐らく一年時の素行の評価もあったのだろう
ベッドに潜って枕に顔を埋めながら考えるのは彼のこと
彼の隣に相応しいのは、彼のように強い人だ
壁にぶつかっても、自らの力でその壁を超えて行ける人
私もそうなりたくて青道に来た筈なのに……
「馬鹿みたい」
何も出来ない惨めな私の声は枕に吸い込まれて消えた
いや、変われていない
女子トイレに駆け込んで震える体を誤魔化すように腰かける
あの場に鳴がいてくれたらと思ってしまった
青道を選んだのは自分なのに
自業自得
それなのに今だ鳴を探してしまう
彼と一緒に居た頃の甘えた自分が顔を出してしまう
何も言えない自分に腹が立つ
御幸一也を助ける事も、目の前で居心地悪そうにする友人に謝ることさえ出来なかったのだ
私だけ逃げてばっかりだ
深い溜息と共に暗い感情を吐き出す
確か5限目は英語だったな、と思いながら先程連絡先を交換したばかりの友人に保健室で休む旨の連絡を入れた
予鈴がなり少しざわめきが収まった廊下に出れば、逃げるように保健室に駆け込む
保健室ではすんなりと休息が許可された
恐らく一年時の素行の評価もあったのだろう
ベッドに潜って枕に顔を埋めながら考えるのは彼のこと
彼の隣に相応しいのは、彼のように強い人だ
壁にぶつかっても、自らの力でその壁を超えて行ける人
私もそうなりたくて青道に来た筈なのに……
「馬鹿みたい」
何も出来ない惨めな私の声は枕に吸い込まれて消えた
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