私の彼は左利き
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困ったことになったなぁ、というのを心の中でひっそりと呟く
高校二年生の春、新しいクラスに行ってみれば、知った顔が一人……
御幸一也
鳴がシニア時代からずっと言ってたすごい人
鳴の試合を見に行った時に何度か会ったことがある
勿論、それも鳴が「明日試合だけど来るよね」と言ってくれたから見に行ったのだが……
彼が覚えていたら、という恐怖心があったのだ
しかも、席替えをしていない教室では彼と机が隣同士
ギリギリまで席に着きたくない、とは思うものの、ずっと黒板の席表の前で突っ立っていても迷惑だし、逆に目立ってしまう
仕方なく彼の隣の席まで行けばなるべく静かに椅子を引いた
カタン、という音に彼が見ていた本から顔を上げる
それがスコアブックだと言うことに気づけば更に心臓が高鳴ったが、彼はなんの気にもせずこう言った
「お隣さん?しばらくよろしく」
と……
「あっ、はい、よろしくお願いします……」
何とも拍子抜けな再会に少しだけ放心しながら答えれば、彼は何も無かったようにまたスコアブックに視線を向けた
気付かれなかった……?
ほっと一息ついて周りを見渡せば席表を見て皆が席に座っていくのが見える
数人クラスが被っているらしい子達が後ろで「良かったねー!」なんて会話をしているのを聞きながら私は御幸一也以外の知り合いは居ないことに少しだけ安堵した
高校二年生の春、新しいクラスに行ってみれば、知った顔が一人……
御幸一也
鳴がシニア時代からずっと言ってたすごい人
鳴の試合を見に行った時に何度か会ったことがある
勿論、それも鳴が「明日試合だけど来るよね」と言ってくれたから見に行ったのだが……
彼が覚えていたら、という恐怖心があったのだ
しかも、席替えをしていない教室では彼と机が隣同士
ギリギリまで席に着きたくない、とは思うものの、ずっと黒板の席表の前で突っ立っていても迷惑だし、逆に目立ってしまう
仕方なく彼の隣の席まで行けばなるべく静かに椅子を引いた
カタン、という音に彼が見ていた本から顔を上げる
それがスコアブックだと言うことに気づけば更に心臓が高鳴ったが、彼はなんの気にもせずこう言った
「お隣さん?しばらくよろしく」
と……
「あっ、はい、よろしくお願いします……」
何とも拍子抜けな再会に少しだけ放心しながら答えれば、彼は何も無かったようにまたスコアブックに視線を向けた
気付かれなかった……?
ほっと一息ついて周りを見渡せば席表を見て皆が席に座っていくのが見える
数人クラスが被っているらしい子達が後ろで「良かったねー!」なんて会話をしているのを聞きながら私は御幸一也以外の知り合いは居ないことに少しだけ安堵した