私の彼は左利き
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「やくそくね!おーきくなったら、めいのおよめさんにしてね!」
そう言って指切りをしたのは、随分と昔の事
彼は「せかいいち、しあわせなおよめさんにしてあげる!」と自信満々に答えてくれたのだ
保育園が一緒で、いつも一緒に遊んでいた
今日は砂場、今日はブランコ、今日は滑り台
全部彼が決めてくれた
小学校も一緒で、運動会の競技も、受験する中学校も、全部彼が決めてくれた
中学校も一緒で、ここでも私の事は彼が何でも決めてくれた
あいつに近付くな、こいつと喋るな、そうして高校も、勿論彼が決めてくれた
けれど私はそれを断った
怖くなったのだ
私は一人では何も決められない人になってしまっていたから
初めて彼に逆らって、初めて彼と喧嘩した
勿論彼の事が大好きだった
同じ高校に行って、このまま彼とずっと一緒に過ごす選択肢もあった
けど、このまま彼にずっと依存して生きて、でも突然要らないって言われたら?
このままでは将来彼の負担になるのではないか?
だから私は自立を選んだ
そうして彼と喧嘩して、もう一年になる
けれど私は、結局何も成長しないまま高校二年生の春を迎えた
そう言って指切りをしたのは、随分と昔の事
彼は「せかいいち、しあわせなおよめさんにしてあげる!」と自信満々に答えてくれたのだ
保育園が一緒で、いつも一緒に遊んでいた
今日は砂場、今日はブランコ、今日は滑り台
全部彼が決めてくれた
小学校も一緒で、運動会の競技も、受験する中学校も、全部彼が決めてくれた
中学校も一緒で、ここでも私の事は彼が何でも決めてくれた
あいつに近付くな、こいつと喋るな、そうして高校も、勿論彼が決めてくれた
けれど私はそれを断った
怖くなったのだ
私は一人では何も決められない人になってしまっていたから
初めて彼に逆らって、初めて彼と喧嘩した
勿論彼の事が大好きだった
同じ高校に行って、このまま彼とずっと一緒に過ごす選択肢もあった
けど、このまま彼にずっと依存して生きて、でも突然要らないって言われたら?
このままでは将来彼の負担になるのではないか?
だから私は自立を選んだ
そうして彼と喧嘩して、もう一年になる
けれど私は、結局何も成長しないまま高校二年生の春を迎えた
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