飛翔
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『市ノ瀬咲月』
『口パク』
『大して可愛くない』
『男に媚び売ってる』
『実際口パクの奴って歌上手くないだろ』
『でもCDでは結構上手くない?あれ編集?』
好き勝手に呟かれるSNSをぼんやりと眺める
「…私だって、歌いたいわよ」
誰に届くわけでもない本音は静まり返った教室に消えた
1年の俺が3年の廊下を歩けば異常に目立ってしまうのは致し方ないわけで
「黄瀬く〜ん!」
なんて叫ばれてしまえば無視をするわけにもいかず、作り笑いを浮かべながら手を振り返す
キャー!なんて走り去っていく女をみながら、こっそりと何度目か分からないため息をついた
「あのっ!サイン下さい!!!!!」
「あ、いいっス、よ…」
「はい、大丈夫ですよ」
男から話しかけられるなんて珍しい、と思いながら振り向きざまに返事をすれば目に入ってきた光景
色紙とペンを差し出されていたのは俺ではなく
『え〜と、誰だっけ、あの女…。確かアイドルやってるっていう…。まぁ、確かにそこそこ可愛いっスね』
そんな事を思いながら横を通り過ぎる
「瀬戸くんだよね?いつも応援ありがとう!これからもよろしくね」
そう微笑んだ彼女の笑顔はあまりにも嬉しそうで
『愛想笑いっスよね?』
少し興味を持った
それがきっかけだったように思う
『口パク』
『大して可愛くない』
『男に媚び売ってる』
『実際口パクの奴って歌上手くないだろ』
『でもCDでは結構上手くない?あれ編集?』
好き勝手に呟かれるSNSをぼんやりと眺める
「…私だって、歌いたいわよ」
誰に届くわけでもない本音は静まり返った教室に消えた
1年の俺が3年の廊下を歩けば異常に目立ってしまうのは致し方ないわけで
「黄瀬く〜ん!」
なんて叫ばれてしまえば無視をするわけにもいかず、作り笑いを浮かべながら手を振り返す
キャー!なんて走り去っていく女をみながら、こっそりと何度目か分からないため息をついた
「あのっ!サイン下さい!!!!!」
「あ、いいっス、よ…」
「はい、大丈夫ですよ」
男から話しかけられるなんて珍しい、と思いながら振り向きざまに返事をすれば目に入ってきた光景
色紙とペンを差し出されていたのは俺ではなく
『え〜と、誰だっけ、あの女…。確かアイドルやってるっていう…。まぁ、確かにそこそこ可愛いっスね』
そんな事を思いながら横を通り過ぎる
「瀬戸くんだよね?いつも応援ありがとう!これからもよろしくね」
そう微笑んだ彼女の笑顔はあまりにも嬉しそうで
『愛想笑いっスよね?』
少し興味を持った
それがきっかけだったように思う
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