変換無しであれば緑木緑《ミドリギ リョク》と表示されます。
降水確率、1%(お試し読書中)
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今朝の天気や、ここらの道を話題にしていた緑が、しっかりと三井を見る。
予想以上の至近距離に三井が、喉をゴクリと鳴らすが雨音が誤魔化してくれる。
「そういえばどうして、この時間に...えっと… 」
三井は緑の無言なる訴えを察知する。
「あ...ああ。バスケ部だから自主練してたんだよ」
「…バスケ部…ですか」
緑が軽く頬をかく。
「今更だけど、俺は三年の“三井寿”。お前は?」
緑は思わず肩の力が抜けて、鞄を落としそうになる。丁度良く信号待ちと、酷い音を鳴らしてトラックが通り過ぎたので三井に気が付かれることは無かった。
返答の遅い彼女に三井は眉間に皺を寄せる。
「ん?」
「あ...、一年の緑木緑です。今日はたまたま当直で、この時間になりました」
「一年か、見たことないはずだよな。しかし今日に限って…ついてねぇな」
「まったくです」
緑は、心も鞄も持ち直す。
「テスト期間も練習するんですね、お疲れ様です」
「テスト勉強なんて、俺には関係ないからな」
「わあ…凄いですね」
「…お前、何か勘違いしてるな」
「え?余裕の意味ですよね。」
「馬鹿、違うだろ」
素直に笑う三井は、失礼だがとても可愛らしく、緑は不意討ちに合ったようで
その三井は、直ぐ気を許せた緑に驚きを隠せなかった。
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