降水確率、1%(お試し読書中)
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「駅なら、一緒に入ってくか?」
今、何て言った?と三井は、素直に出た己の言葉を疑う。
緑は表情と一致しない優しい言葉を放つ三井へ、間抜けた表情を見せてしまう。
「違う方向なら、この傘持っていけよ。俺は部活のジャージ被れば問題ねえから。」
そういいながら返答も待たずに、スポーツ用のボストンバッグのジッパーへ手を伸ばす三井に、緑は反射的に声が出た。
「駅です」
「ん?」
「私も駅へ行きます。...お言葉に甘えても良いですか」
再び目の合う二人。
「ずぶ濡れで電車に乗るのは…それで雨が落ち着くまで待ってたんです。本当にありがとうございます。助かります」
緑は頬のまつ毛の影を長くした。
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