降水確率、1%(お試し読書中)
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「明日返しますね」
「そんな愛着ねぇから、好きにしろ」
「はい、なので返します」
「お前なぁ…。」
また、そういって三井は困ったように笑う。緑の心拍数は、三井のこの表情に随分と弱さをみせる。
この後の三井を考えると、やはり申し訳ない気持ちになってしまい眉尻が下がる緑。
三井は、その表情の真意を読み取れなかったが、ライトできらりと光りながら、訴えるような瞳に少し熱をあげる。
傘と鞄を持つ緑の指先は、薄らピンク色になり、もしかしたら外に長く居たせいで冷えてしまったのではと三井は思う。
ふと、何故か、緑の手を掴んでしまいそうになる感覚を抑えていた三井。
それに驚く己を、上手く隠せているのか不安になる。
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