輪廻転生 連載中
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「わはぁ〜!ここのイタリアン行きたかったのよッ…!虎杖、アンタ分かってるわね」
メニュー表を広げてページをめくる釘崎に虎杖が口を開く
「この店最近出来たみたいでさ、名無し先生パフェ好きだって言うから…釘崎もスイーツ系好きだろ?この前喫茶行った時も真っ先にスイーツのページ見てたし」
(よく見てるなコイツ)
「名無し先生何食べる?私はね〜」
楽しそうに話す名無し先生。五条先生から何となくの話は聞いてる。俺たちの未来が分かる人なんだって。予言とかそんなんじゃなくて、どうやらそれが前世の記憶にあるらしい
(前世ったって名無し先生の生きてた何年も前の話なのに…俺たちを知ってるのは怪しいと思ったけど)
『名無しは嘘ついてないよ。嘘ついてまで高専に来るメリットないでしょ』
(ただ助けたいだけでそこまで出来るのか?)
「伏黒くんは?何か食べたいのある?」
名無し先生がメニュー表を俺に差し出した
(別に腹減ってないんだけどな…)
「じゃあ、コーヒーで」
「ブラックだよな」
「あぁ」
タッチパネルで虎杖が注文する最中、釘崎が唐突に『で、ずっと気になってたんだけど』と話を切り出す
「名無し先生は五条先生の事好きなの?」
「え?」
釘崎の突然の問いに名無し先生は少しの間ポカンとした後ブワッと頬を染める
「す、好きって訳じゃないよ!?なんて言うのかな?推し……って感じで」
「推しも好きも同じじゃないの?よくぞ好きになったわね。試しに告白でもしてみたら?」
五条先生はあまりプライベートを明かさない。だから御三家にもしかしたら許嫁がいる可能性だってある
「ん〜、私は悟がいるだけで十分だから…。付き合おうとか高望みはしなくてもいいかな。多分、あの人にとっては"大切な人"って弱点にもなるし、自由に動けなくなる枷にもなっちゃうから」
困ったように笑う名無し先生に納得しない顔で釘崎は隣に座る俺に視線を移した
(うわ、嫌な予感だな…)
「伏黒ぉ……どう思う?」
「どうって……五条先生が誰か別の女の人と会ってるような所はそんなに見ないし、たまに実家に帰る時もあるけど…その時にもしかしたら許嫁みたいな人と会ったりしてるんじゃないか?」
「五条先生ん家デケェもんな。あーゆーデカイ家の人ってやっぱ結婚する人とか決まってんのかな?」
釘崎の隣で虎杖が首を傾げる
でも、正直五条先生が許嫁っていう縛りをちゃんと飲み込むように見えない
「結婚する人が決まってるなら是非会ってみたいわね」
つまらなさそうに『あーぁ』とため息をつく釘崎に名無し先生が運ばれてきたパフェを食べる手を止めて視線を上にやる
「…あッ……でもこの前悟の実家に行ったんだけど」
「行ったのッ!?」
「ん?うん、用があるって。お見合いの話は出てたみたいなんだけど…全部見てないって言ってた」
スプーンでパフェを一口すくう名無し先生の片手を握って釘崎は目を輝かせる。人の恋路の話をするのはそんなに楽しい事なのだろうか?
「先生、いける!取り敢えず明日の任務が終わったら五条先生の脈を図るのよ」
「脈を図るってどういう事?」
名無し先生がパフェに手をつけながら聞き返すと釘崎はフフンと口角を上げる
「名無し先生の男関係を匂わせるのよ。えっとね…この人!この人と五条先生の前で楽しそうに話してみましょう。私からカクカクシカジカは言っとくから!」
名無し先生に見せられた連絡先の相手が可哀想に見えた
(とんだ災難だな…伊地知さん)