輪廻転生 連載中
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
(…!今…誰かが名無しに、僕の領域に触れた)
遠くても分かる。僕の領域に触れた何か……。僕が重ねた何重もの領域に触れられているのであれば
(名無しは間違いなく急襲をかけられた訳か。しかも名無しの呪力が弱くなってる…。気を失ってるのか?)
僕の目の前には九相図、火山頭、雑草の特級三体
(特級三体を一点に置いたのは…僕を副都心に留めさせるためか。名無しとわざわざ離させるために挑発してきた訳だ)
「お前ら凄いね。祓われる覚悟して僕の前に立ってんの?ご立派ご立派」
「祓えるかどうかは手を出してからにしたらどうだ?」
初めて会った時と同じ、火山頭は薄く笑う。先に殺すのは…
「お前からだな」
名無しは知らないだろう。いや、未来が見えるなら知ってるのか?京都姉妹校交流会で一戦交えた雑草
コイツの方が早く祓えそうだ
『悟』
今は虫の居所が悪い
早く祓って……どこの呪詛師か呪霊か分からないやつから名無しを取り返さないといけない
考え事をしていたら特級は一体減って、もう一体の火山頭へ手を向ける途中だった
(……名無しの呪力が変わっていく?)
おかしい。そんな事はない
僕の呪力は縛りのお陰で残ったままだが…名無しの呪力が半分別のものに傾いている
「…どうなってるんだ?」
遠くへ逃げ果せる火山頭を他所に、僕は名無しの呪力をジワジワ侵食する"ソレ"がさっきすぐそこに居た九相図に近いのが気がかりだった
(……どちらにせよ多分名無しを迎えに行くのが先決だ。僕の足止めに失敗したと相手が悟ったのなら何時までも名無しとその場には留まらない)
だろうけど……
「僕が自分の呪力を追えないわけないだろ」
確かにここからじゃ少し遠い。だけど名無しに纏わせた僕の呪力で発動した術式の残穢は僕自身そのモノだ。要は……
(そこに飛べばいい)