ありえねーだろ
まるで静かな恋のような
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「五条、少し落ち着きなよ」
歌姫が渋い顔で俺に目を向けた。いかにも呆れた、と言いたさそうな顔付きだ
「落ち着いてられるかよ。硝子に放り出されてお前といる気が知れないね」
「仕方ないでしょ、五条が近くにいたら名無しだって気が散るだろうし、硝子も集中して取れないかもしれないんだから」
産まれたら入ってきていいと硝子からは言われたが、こっちからすればずっと名無しの唸り声が聞こえて心地が悪い
トントンと落ち着かない脚を見ていたら医務室から急に産声が聞こえる。歌姫と俺はパッとほぼ同時に顔を上げて医務室へと駆け込んだ
「硝子!上手くいったのかッ!?」
「何とかねー。男の子だよ」
名無しが抱き抱えていたのは俺そっくりの赤ん坊。まだ本当にちっせぇガキだ
「わ……五条そっくり」
「そっくりどころじゃないんだ。歌姫」
困ったように笑った名無しの腕の中、触れようとして俺が伸ばした指を掴んで赤ん坊は目を開ける。その目の色は蒼く綺麗に澄んでいた
「ちょ……六眼?って事は…嘘でしょ?」
歌姫が驚くように俺と赤ん坊を交互に見た
「そ、悟と同じ。無下限呪術師の誕生だよ」
名無しが頬を染めて俺に目を合わせる
「悟、抱っこしてあげて」
「俺?」
「お父さんでしょ?はい」
当然拒む事もなく、俺はそのまま赤ん坊を抱き締めた。ほんわかと温かい。弱々しいながらも俺に手を伸ばす赤ん坊を見て名無しはニコリ笑った
「名前……どうしようか?悟は…何かいい名前考えつかない?」
名前……名前か…
「五条はセンスねーからすぐ出てこないでしょ」
そう笑う硝子の隣、歌姫が名無しを覗き込む
「ね、名無しは?何となく名前思い付いた?」
(俺も気になった)
名無しはどんな名前がいいんだろうか?赤ん坊を静かに見つめた名無しは口角を上げた
「蒼磨…がいいかな……悟みたいに強い子に育って欲しい」
「蒼磨くんか〜、かぁわいい♪」
「父親みたいなクズに育つなよ〜」
硝子と歌姫がやいのやいのと蒼磨に集まる。性格は名無し似だろうか?ノーテンキな顔がそっくりだ
(ただ、問題なのが……)
「無下限呪術師か…。お前も随分でかい爆弾持って産まれたな」
硝子が蒼磨の頬をつついた
「ま、流石俺の子なだけあるな。産まれた時から最強って事だろ」
硝子がカルテをめくって名無しに声をかけながら文字を書き込む
「何にせよだ。母子共に健康って事だな。ただし名無しはもうしばらく療養する事……いいね?」
「はぁい」
「硝子、名無しの体に良い食べ物と飲み物!何か買ってこよう」
歌姫が張り切って立ち上がる
硝子もそれに合わせて立ち上がった
「いいですよ、行きましょう」
五条は変なもの食わせるな
硝子が俺を指さして医務室の扉をピシャッと閉めた
「かぁ〜わいぃ〜……」
名無しが保育器の中で眠る蒼磨を眺めながら幸せそうに頬を緩めていた
俺はそれを見てずっと、感じた事のない幸福感で胸がいっぱいだった
ただ、問題はその後
その日を境に名無しがしばらく高熱を出して目を覚まさなかった
歌姫が渋い顔で俺に目を向けた。いかにも呆れた、と言いたさそうな顔付きだ
「落ち着いてられるかよ。硝子に放り出されてお前といる気が知れないね」
「仕方ないでしょ、五条が近くにいたら名無しだって気が散るだろうし、硝子も集中して取れないかもしれないんだから」
産まれたら入ってきていいと硝子からは言われたが、こっちからすればずっと名無しの唸り声が聞こえて心地が悪い
トントンと落ち着かない脚を見ていたら医務室から急に産声が聞こえる。歌姫と俺はパッとほぼ同時に顔を上げて医務室へと駆け込んだ
「硝子!上手くいったのかッ!?」
「何とかねー。男の子だよ」
名無しが抱き抱えていたのは俺そっくりの赤ん坊。まだ本当にちっせぇガキだ
「わ……五条そっくり」
「そっくりどころじゃないんだ。歌姫」
困ったように笑った名無しの腕の中、触れようとして俺が伸ばした指を掴んで赤ん坊は目を開ける。その目の色は蒼く綺麗に澄んでいた
「ちょ……六眼?って事は…嘘でしょ?」
歌姫が驚くように俺と赤ん坊を交互に見た
「そ、悟と同じ。無下限呪術師の誕生だよ」
名無しが頬を染めて俺に目を合わせる
「悟、抱っこしてあげて」
「俺?」
「お父さんでしょ?はい」
当然拒む事もなく、俺はそのまま赤ん坊を抱き締めた。ほんわかと温かい。弱々しいながらも俺に手を伸ばす赤ん坊を見て名無しはニコリ笑った
「名前……どうしようか?悟は…何かいい名前考えつかない?」
名前……名前か…
「五条はセンスねーからすぐ出てこないでしょ」
そう笑う硝子の隣、歌姫が名無しを覗き込む
「ね、名無しは?何となく名前思い付いた?」
(俺も気になった)
名無しはどんな名前がいいんだろうか?赤ん坊を静かに見つめた名無しは口角を上げた
「蒼磨…がいいかな……悟みたいに強い子に育って欲しい」
「蒼磨くんか〜、かぁわいい♪」
「父親みたいなクズに育つなよ〜」
硝子と歌姫がやいのやいのと蒼磨に集まる。性格は名無し似だろうか?ノーテンキな顔がそっくりだ
(ただ、問題なのが……)
「無下限呪術師か…。お前も随分でかい爆弾持って産まれたな」
硝子が蒼磨の頬をつついた
「ま、流石俺の子なだけあるな。産まれた時から最強って事だろ」
硝子がカルテをめくって名無しに声をかけながら文字を書き込む
「何にせよだ。母子共に健康って事だな。ただし名無しはもうしばらく療養する事……いいね?」
「はぁい」
「硝子、名無しの体に良い食べ物と飲み物!何か買ってこよう」
歌姫が張り切って立ち上がる
硝子もそれに合わせて立ち上がった
「いいですよ、行きましょう」
五条は変なもの食わせるな
硝子が俺を指さして医務室の扉をピシャッと閉めた
「かぁ〜わいぃ〜……」
名無しが保育器の中で眠る蒼磨を眺めながら幸せそうに頬を緩めていた
俺はそれを見てずっと、感じた事のない幸福感で胸がいっぱいだった
ただ、問題はその後
その日を境に名無しがしばらく高熱を出して目を覚まさなかった