白の神殿
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エジプトからモロッコまではおおよそ2日ほど掛かった。そして2日ほど滞在した後に再びエジプトの空港に戻り僕らはギリシアへと向かった。
シャウエンのホテルに泊まっていた丁度2日目の朝、サテラが急に部屋に押し入って、「建築と模様どっちがいい」と聞いてきた。
急に朝早くに訊ねられて訳も分からず「建築と…?」と言うと彼女は「分かった」と言い足早にその場を立ち去った。
「ウズベキスタンかギリシア、どっちにしようか悩んでてね」
モロッコで買ったスカーフを指に巻き付けながら、サテラはそう呟く。
「僕のことは考えなくてよかったのに…」
「いいの、これは付き合ってもらってるせめてのお詫びみたいなものだから」
__それに、貴方のこれからの役にもたつんじゃあない?__
そう呟く彼女の横顔。サテラ本人はきっと気にしていない。無意識だろう。しかし、その言葉を聞くと胸の辺りが締め付けられるような感覚になる。
___僕のこれからに彼女はいないのだ______
次の旅に僅かに頬を赤らめるサテラ。DIO討伐の時には見れなかった次々と見れる仲間の、彼女の新しい一面に心が温まるような気持ちにもなる反面、後1ヶ月後には彼女のその頬から唇からは血の気が引き、冷たい石の下に眠ってしまうという嫌な妄想が脳裏よぎる。
もうそのエメラルドグリーンの瞳から光が消え失せ、二度とその目は開かず………
「__…う院……花京院」
その声にハッとする。
彼女のエメラルドグリーンの目が数センチの所に来ていた。その距離の近さに息を呑む。
そして僅かに触れる指先と指先。
ほんの少し体温が冷たいが手の感触がある。
__生きてる、まだ生きている
「大丈夫?顔色が悪いわ」
「ああ…ちょっと考え事をしてた」
「無理しなくていいのよ。ホテルは予約しているから___」
「いや、いい。行こう。僕も早く見たいんだ」
スリに遭わないかが怖くてね__そう冗談っぽく言うとサテラはくすりと笑った。
「インドでスられたものね、貴方」
サテラは口元に手を添え、そっと笑った。その様子を見て安堵する。
とりあえず、ここで彼女に心配を掛けてはならないと思った。
ここで僕が彼女の最期の旅を邪魔してはならない。
「もうスられないさ」
「顔が赤いわよ」
そう指摘され、ハッとする。慌てて顔にそっと触れてみると顔が熱くなっていた。
「貴方でも照れることあるのね」
「僕をなんだと思ってるんだ…」
ごめんなさい、そういう彼女だが声は笑っている。
「まぁ、スられないように守ってあげるから」
そう言って、サテラは窓の外を指差した。
「ほら、あれ。あれギリシアじゃない?」
雲の切れ間から、青い海と白い町並みが姿を現していた。
「……綺麗だな」
その言葉が口からこぼれたのは、彼女の瞳が映した光景があまりに眩しかったからだ。
そして、彼女のその瞳が、まだ確かに“生きている”という証であるようにも思えた。
シャウエンのホテルに泊まっていた丁度2日目の朝、サテラが急に部屋に押し入って、「建築と模様どっちがいい」と聞いてきた。
急に朝早くに訊ねられて訳も分からず「建築と…?」と言うと彼女は「分かった」と言い足早にその場を立ち去った。
「ウズベキスタンかギリシア、どっちにしようか悩んでてね」
モロッコで買ったスカーフを指に巻き付けながら、サテラはそう呟く。
「僕のことは考えなくてよかったのに…」
「いいの、これは付き合ってもらってるせめてのお詫びみたいなものだから」
__それに、貴方のこれからの役にもたつんじゃあない?__
そう呟く彼女の横顔。サテラ本人はきっと気にしていない。無意識だろう。しかし、その言葉を聞くと胸の辺りが締め付けられるような感覚になる。
___僕のこれからに彼女はいないのだ______
次の旅に僅かに頬を赤らめるサテラ。DIO討伐の時には見れなかった次々と見れる仲間の、彼女の新しい一面に心が温まるような気持ちにもなる反面、後1ヶ月後には彼女のその頬から唇からは血の気が引き、冷たい石の下に眠ってしまうという嫌な妄想が脳裏よぎる。
もうそのエメラルドグリーンの瞳から光が消え失せ、二度とその目は開かず………
「__…う院……花京院」
その声にハッとする。
彼女のエメラルドグリーンの目が数センチの所に来ていた。その距離の近さに息を呑む。
そして僅かに触れる指先と指先。
ほんの少し体温が冷たいが手の感触がある。
__生きてる、まだ生きている
「大丈夫?顔色が悪いわ」
「ああ…ちょっと考え事をしてた」
「無理しなくていいのよ。ホテルは予約しているから___」
「いや、いい。行こう。僕も早く見たいんだ」
スリに遭わないかが怖くてね__そう冗談っぽく言うとサテラはくすりと笑った。
「インドでスられたものね、貴方」
サテラは口元に手を添え、そっと笑った。その様子を見て安堵する。
とりあえず、ここで彼女に心配を掛けてはならないと思った。
ここで僕が彼女の最期の旅を邪魔してはならない。
「もうスられないさ」
「顔が赤いわよ」
そう指摘され、ハッとする。慌てて顔にそっと触れてみると顔が熱くなっていた。
「貴方でも照れることあるのね」
「僕をなんだと思ってるんだ…」
ごめんなさい、そういう彼女だが声は笑っている。
「まぁ、スられないように守ってあげるから」
そう言って、サテラは窓の外を指差した。
「ほら、あれ。あれギリシアじゃない?」
雲の切れ間から、青い海と白い町並みが姿を現していた。
「……綺麗だな」
その言葉が口からこぼれたのは、彼女の瞳が映した光景があまりに眩しかったからだ。
そして、彼女のその瞳が、まだ確かに“生きている”という証であるようにも思えた。
