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エレンへの執着が飽くまで 【弟】なミカサの話


ミカサがリヴァイを蹴り飛ばすという
飛んでも事件を引き起こした事により
思わぬ結果が付いてくることに成った

旧本部にミカサも一緒に付いて行く事に
なったのだ


どういうわけか、リヴァイがミカサを
気に入ったらしい

何でも、自分相手でも容赦なく
蹴り飛ばす度胸やその身体能力に
近い物を感じたんだとか

元々、逸材として期待されていたらしいが
それを更にリヴァイが鍛えれば
彼を抜かさずとも、並ぶことが出来るのでは
と思ったらしいエルヴィンも
あっさり許可を出した


そうしてミカサは急遽
参加する事になったのだ



旧本部までは馬での移動に成る
道中では、雑談したり
難癖をつけられたりとまぁ、いろいろ
有りはしたが何とか無事に
目的地に到着した

そこは随分と長い事
使われていなかったらしく
潔癖症のリヴァイでなくても顔を
しかめたくなる程汚かった

流石にこの城全体をくまなく掃除
するには時間が無いので
最低限の場所から片づける事になった

それぞれ、まずは各自が使う部屋から
始める

元々家事がそれなりに得意ではあった
ミカサは何とか一度のやり直しで
合格を貰い、そう言えば台所は
何処でどうなっているのかと
その場所を探し覗き込んだ…


…までは良かった




『き…キタナイ!!!アリエナイ!!!!』


「これは…確かにひでぇな…
先に確認すべきだった」

「マジか…心なしか異臭がする気がする…」



思わず出してしまった悲鳴とも言える
声に、なんだなんだと近場に居た
者達が集まり
同じようにそこを覗き込み絶句する


リヴァイは白目をむく程の
ショックを受けているし
多少汚くても気にしないエレンも
青い顔をして唖然と口元を覆っている
他のメンバーも似たり寄ったりの
反応で、総じて顔色が悪い


その場所は兎に角酷いの一言に尽きる
有様だった

カビや錆はまだいい、つもりにつもった
ホコリも予想はしていたし他の部屋も
こんなもんだった


だが、よくわからないドロドロや
それに群がるよくわからない羽虫の群れ
色鮮やかなキノコたちはどうした物か…


まさしく腐海と言う状態だった


何とか衝撃から立ち直ったミカサは
掃除用具を握りしめ前に踏み出した



『リヴァイ兵長…不快かもしれませんが
ちゃっちゃとやっちゃいましょう
食品扱う場所が不潔だなんてありえない』

「そうだな、これは急を要する」

「兵長、俺達も手伝います!」

「えぇ、これは流石に酷過ぎます…」


「いや、ここは俺とミカサだけでいい
この広さじゃ大勢いても邪魔に成る」

「しかし、兵長…せめてあと一人くらい…」

「他にもまだ掃除が必要な所は有るんだ
それに、ミカサの掃除能力なら俺と二人で
何とかなる」

『そう言う事です
しかし、私たちはここに掛かりきりに
成るでしょう…
なので、他は任せます』




後にこの時の事を
リヴァイ班はこう語る


【最強コンビの初共闘】


肩を並べ戦場に赴く二人の背中に
自由の翼が見えた…と


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