事の始まりは僕が部屋で夢小説を
呼んでいた時の事

最近は落ち着いて来ていたのに
大きな地震が起こった

家には偶々僕一人


家族は夏休みって事で
ペットも連れて、田舎の
祖母の家に行っていた

僕が一緒に行かなかったのは
何となく気分が乗らなかった
のと、書き途中だった趣味の
作品を仕上げたかったから

そんな理由で祖母宅訪問を欠席して
無事、作品完成！家族が返ってくるまで
まだ時間あるし夢小説の続きよもう……


って、読んでたら大地震ですよ


あっさり死んだね

何だろう？本棚か何かに押しつぶされた
のか、ものっそい激痛でブラックアウト

そんで、次に気が付いた時には
病院の保育器の中だった


最初は全く状況分からなくて
声も上手く出ないし目もよく見えないし
何事!?ってなったさ

取り敢えず、混乱しながらも考えて
見えない目で周りを確認して
耳は割と聞こえてたからそれで
情報集めつつで

ようやくだよ

いや、いつの間に居転生したん!?
あの世で罪の清算は!?夢小説にありがちな
神様との対話はどこ行った!?
そもそも、何で僕みたいなパッとしない奴
転生させた!?なんか他にも候補は居たんじゃ
ないのか!?って言うかここは何処だ!!!

ってなったのは



もう頭は大混乱だったんだけど
幸か不幸か僕が保育器から親元に
出されるのが意識を戻して
割とすぐだった

そこで、看護師さんがお母さん
らしき人に、

「緑谷さん、お名前は決まっていますか？」

って聞かれて、すぐに

「はい！
出るに久しいと書いて出久いずくです」


って言ったもんだから一瞬思考停止したわ

お母さんが緑谷さんで
僕が出久って……


・・・・・・。


ヒロアカじゃねぇか!!!
僕はヒーローなんか成りたくないぞ!?
嫌だよ‼あんな他力本願な民衆守るなんて!!
自己犠牲なんて生き物としては
十分欠陥品だよ!!
ヒーローは傍から見てる位が丁度いいんだ!!
爆豪さん家の勝己君は大好きだよ!?
推しだよ!?でもポジション的に
虐められそ……
いや、まて、かっちゃんがデっ君
虐めてたのは無意識に且つ綺麗に
彼の心の地雷を踏み抜いて行ったからだ
って事はそれがわかってて尚且つ
ヒーロー目指さない僕なら
ワンチャン仲良くなれる？

・・・・・・・。


って、いかんいかん
何だこれ

一回思考の海に入ったら
ごちゃごちゃ考えが浮かんできて
収集が付かなくなりそうになったぞ

緑谷出久、恐るべし

もしかして、僕が居る時点で
ここはパラレルだけどある程度
本筋の原作と似たようになっちゃうとか？




めぇぇえんどぉぉおくせぇぇぇええ!!


このぶつぶつ癖引継ぎかよ!?
まぁあじぃいでぇえ？



「あらあら、出久？
どうしたの？ぐずっちゃって
ふふふっ…ちょっと
疲れちゃったのかしらね」

「はははっ！
良いじゃないか、赤ちゃんは
寝るのと泣くのが仕事なんだ」




もうなんでもいいよ！
こう成ったららとことん
我を通してやるんだからな!!


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