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夢小説設定
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今日は食べ過ぎた。皐月に釣られていつもより大目に脂の多い肉を食べてしまった。
なんでアイツあんなに食えるんだ。やはり女の皮をかぶった男だったか。
ソファーに座って胃を休めていると、スマホが振動した。画面を確認して、意外な人物に驚く。すぐにスマホを耳に当てた。
「真白さん?」
「ごめんね、サソリくん。こんな時間に」
いえ、どうしたんですか?とオレ。なし崩し的に連絡先は交換していたが、実際に連絡が来たのは初である。
真白さんはうーん、そのー、実はー、と何か言い澱んでいる様子である。
「今、美羽と警察にいるの」
「は?…警察?」
穏やかでない言葉に、心臓が脈を打つ速度が早くなる。何かあったんですか、の言葉に、うん、まあね。と真白さん。
「悪いんだけど、少し顔見にきてやってくれないかな」
すぐ行きます、とだけ伝えオレは即座に玄関を飛び出した。
****
光が丘駅の警察署に行くと、そこには真白さんと、椅子に座ってぼーっとしている美羽がいた。本人の姿を確認して一先ずは安心する。
真白さんがすぐオレの姿に気づき、声をかけてくれた。
「ごめんね。わざわざ」
「いえ…美羽、大丈夫か?」
美羽の近くに行き、目線を合わせる。美羽はオレの姿を見ると、既に真っ赤になっている目を歪め、再び泣き出してしまった。
このままでは会話は難しそうである。オレはチラッと真白さんの顔を見た。すぐに真白さんが答えてくれる。
「お財布の中をね。盗られたみたいで」
「金、ですか」
言い方は悪いが、安心してしまった。痴漢や強姦をされたのではないかと気が気ではなかったからだ。金ならばいくらでも取り返しがつく。
「それだけですか?」
「うーん…」
真白さんはいい辛そうに顔を歪めた。オレは黙って真白さんの言葉を待つ。
「ネックレス」
「はい?」
「サソリくんから貰ったネックレスも盗られたんだって」
ネックレス。言われて見てみれば、確かに彼女の胸元からピンクダイヤが消えていた。
ごめんなさい、と初めて美羽が口を開く。
『いやだって…言ったのに…無理矢理…』
「……いい。お前が無事ならそれで」
ネックレスは確かに高額だったが、取り返しがつくものだ。美羽の無事の代わりになるものは他にない。むしろ、ネックレスで満足して犯人が美羽に危害を加えなかった可能性だってある。
ひたすら泣いている美羽の頭をポンポン撫でた。
「気にするな。ネックレスなんていくらでも買ってやるから」
『でもっ…』
「言ったろ。お前が無事ならそれでいい。むしろそういう時は抵抗せずに渡せ」
『……』
「オレに美羽より大事なものはない。…美羽が無事で、本当によかった」
オレの言葉に、美羽はまた、両手で顔を覆って泣き崩れた。