06
夢小説設定
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イタチくんの別荘は、某有名避暑地の郊外にあった。アウトレットや遊園地もかなり近いのに、とても静かなところである。
『すっ、ご…』
ログハウス作りのお洒落なコテージだ。庭にはハリウッドセレブが使うような大きなプールと、バーベキューも余裕でできそうな広場がある。
ぼけっとしている私の背中を、サソリくんが押した。
「なにしてんだ。入るぞ」
『想像より大きくて…ビックリして』
「まあ最初はそうだよな」
私の荷物を持ってさっさと踵を返してしまう彼を慌てて追いかける。
「何して遊ぶ?」
「プール入ろうぜプール!」
「まずは換気よ。窓開けて!」
「へーい」
皐月の言葉に大人しく従う男子一同。窓を開けると、青い葉っぱの香りが鼻をくすぐった。
「お前、水着持ってきた?」
『えっ、あ、うん。一応』
この前皐月と買いに行ったので準備は万端である。でもなあ、と私。
『水着…あんまり着たくないのよね…』
「なんで?」
『だってさあ…』
皐月がニヤニヤと私を見る。
「私チョイスです。いい感じにエロいやつ」
「えっ!まじ!?ちょー楽しみ」
『そういうこと言わないでよっ』
「……」
サソリくんが微妙な表情で私を見ている。私は慌てて首を横に振った。
『やっ、やっぱやめる。学校のも持ってきたからそっちにする』
「え、スク水?そっちのがヤバくね?エッチじゃん」
『そうなの!?なんで?』
「男にはいろんな性癖があるんだよ」
『…じゃあビキニの方がいい?』
どっちが正解?とサソリくんに聞いた。サソリくんは普通に困っている。
「いや…オレ的にはどっちもアリだけど。変態を刺激しないのはビキニじゃないか?」
『変態って…誰のこと?』
「バカか。男はみんな変態なんだよ。覚えとけよ」
そんなこと覚えたくなかった。
****
男どもは適当に着替えて既にプールに浮いている。美羽と皐月はまだ来ない。何やら時間がかかっているようだ。
「何色だと思う?」
「うーん…美羽はピンクじゃねぇの?皐月は水色か黒、うん」
「白だろ」
オレは答えた。
「皐月が選んだんだろ。アイツ変態だから絶対白着せてるぞ」
「変態って、うん」
「白か…一番透けちゃうやつじゃん」
「いいのか?美羽の水着姿オレたちが見ちゃって」
イタチの言葉に答える。
「別に。中身はオレしか見えないから」
下着姿なわけでもなし。
水着姿くらいで動揺する程子供でもない。
『やだっ、やっぱり嫌!』
「なんでよ!大丈夫だって!」
その時、コテージの中から二人の声が聞こえた。何やら揉めている様子である。
早く来いよー、と飛段が声をかける。
皐月が一人でこちらに歩いてきた。黒のビキニに下はショートパンツ姿である。陸上部所属の彼女の身体は女らしさとは程遠い。
「諦め悪いんですけど。おたくの彼女」
「はぁ?なんなんだよ全く」
オレは仕方なくプールから上がった。滴る水をそのままにコテージに向かって歩く。
コテージに入ると、美羽がバスタオルに包まりながら縮こまっていた。
「美羽?どうしたんだよ」
『サソリくん~…無理…』
完全に半泣きである。オレは仕方なく隣に屈んだ。
「なに?そんなに恥ずかしい水着なわけ?」
こくこく、と頷く美羽。アップにした髪から覗くうなじが官能的に映えている。
「見てもいい?」
バスタオルに手をかけながら、聞いた。美羽は少し悩んだ様子で、しかし首を縦に振る。ゆっくりとバスタオルを解いた。
予想通り白だった。胸元に花が咲いている。確かに露出度はビキニだから高いが、これといって変わった点はない。
「普通じゃねーか。何が嫌なの?」
『そっちじゃなくて…』
「?」
美羽が俯く。つられて下を向いた。そして固まる。
下の水着が、かなり浅い。本当に、必要最低限のところしか隠していないような、そんな感じ。尻に至っては、もうこれ、割れ目以外ほとんど出ている。
「これは…ヤバイな。ほぼ隠せてねぇじゃん」
『水着って、上しか試着できないから。気づかなかった』
「……」
皐月の野郎…と心の中で舌を打った。あいつ予想以上に変態だった。オレが見るだけならいいけど。最高だけど。他の奴らには見せられない。
オレは着ていたラッシュガードを脱ぎ、美羽に着せた。ギリギリ、本当にギリギリ尻が隠れる。
「それ着とけ」
『えーん、ありがと』
美羽は目を擦りながら言った。手を引いて、プールに向かって歩いていく。
「はああ!?水着は!?」
「何色かもわかんねーじゃん、うん」
「せっかくだから見たかったのに」
「なんで!?水着が可哀想だと思わないの!?」
大ブーイングだった。オレはしっしと手で追い払った。
「オレが後でたっぷり見るから。お前らは気にすんな」
「ずりー!」
「ずるくねーだろが。元々コイツはオレのなの」
美羽は浮かない顔のままである。オレは手を引いてプールに促した。
「大丈夫だって。見えないから」
『うん…』
最初にオレがプールに入り、美羽をエスコートする。抱き抱えて入れてやると、身体の柔らかさがダイレクトに伝わって心臓が跳ねた。堪らず皐月を睨む。
「お前…まじで何着せてんの?」
「いいもの持ってんだから見せるのが義務よ。知ってる?美羽って胸だけじゃなくお尻もぷるんぷるんでエロいのよ」
「いつ見たんだよ」
「体育の着替え。私はいつでも合法的に美羽の裸見られんの」
コイツまじでやべーな。オレが呆れていると、美羽はプールに浮きながらぶくぶくと泡を吹かせる。
『女子はほんっと普通に触ってくるからね』
「えっ」
「普通普通。更衣室の中は百合百合よ。今日のブラかわいいねーとかおっぱい何カップ?とか日常茶飯事」
「まじで?女って意外にエロいよな」
『エロっていうか…なんだろね。スキンシップ?』
「深い意味ないよね」
皐月が美羽に後ろから抱きつく。きゃっと小さく悲鳴を上げる美羽。
「美羽はあんまり触らせてくれないからなあ。あーいいなおっぱい大きくて。触らせて」
『ちょっと…!更衣室のノリで触ってこないで!』
キャッキャしてる二人に、男どもは少しやらしい視線を向けている。可愛い女2人の百合展開である。どうしても見てしまう。
「ねえ。ちょっとだけ。ちょっとだけおっぱい見せちゃお。せっかく着たんだからさぁ」
『やだよ!この流れで!ちょ、やだ!』
皐月がラッシュガードのチャックをゆっくり下げる。おおっと盛り上がる男。
「白だ~可愛い!」
「あッ…たまんねぇ…」
「もう少し見せて」
『やだやだ!無理!』
「いいじゃんいいじゃん。何カップだっけ?」
『言わないよ!』
「美羽ちゃんちょっと、おっぱい両手で寄せてくれない?」
『やだってば!』
「えー、なんで?やればいいじゃん」
皐月が美羽の胸を両手で挟む。たわわなソレが柔らかく形を崩した。男どもはもう完全に前のめりで見ている。
「最高です!」
「まじでイイ…っ」
「おっきくて柔らかそう…」
「揉みたい~」
「……」
ドカドカドカ!!とオレは一人残らず頭をぶっ叩いた。皐月には一番力を込めてお見舞いする。
美羽のチャックを全力で上げた。
「馬鹿か!何やらしてんだ!」
「いたーい。何よ。サソリのためじゃん」
「他の男も見てんだろが!おめーらビンビンじゃねーか、人の彼女で抜こうとすんじゃねえ!」
だってよぉ、と頭を摩りながら飛段。
「そこらのAV女優よりいい身体してんだもん。そりゃ勃つだろ」
「うっせー見んじゃねーボケカス。美羽、お前着替えろ」
硬直してる美羽に声をかけた。プールから上がり、強制的に引き上げる。
「えー、着替えちゃうの?勿体ない」
「独占禁止法違反だぞ!」
皆のブーイングを無視して、オレはコテージに美羽を押し込んだ。