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夢小説設定
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マダラ先生は、私たちに遅い昼食と例のタルトを食べてくるようにと1万円を渡してくれた。ついでに小太郎の餌の買い出しもよろしく、とのこと。マダラ先生もどうですか?と誘ったものの外食は好きではないようだ。家で適当に食べる、と言っていた。
食生活はどうなっているんだろうか。私と出会う前のサソリと同じことになっていそうな気がする。
御目当ての店に着くと、キラキラした女子達が行列を作っていた。それを見てすぐにサソリがゲンナリした顔をする。
「たかだか飯食うためだけに並ぶのかよ…」
『えー。せっかく来たんだし食べたいよね?』
私の言葉にデイダラは同意する。
「いいじゃん。並ぼうぜ、うん」
私とデイダラは列の最後尾に着く。サソリも嫌々後に続いた。
今日の最高気温は32度。待機列は日陰でも、流石に暑い。サソリが完全に不機嫌になっている。
私はバックから水筒を取り出した。
『麦茶持ってきたよ。飲む?』
「相変わらず気が利くなぁ、お前。うん」
デイダラが感心している。沢山あるからデイダラも飲んでね、と私。サソリが無言で私から水筒を受け取った。
「つーか一万って。猫の餌含めても予算高過ぎないか?」
『そんなことないよ。多分一人の単価三千円くらいだから』
えっ、とサソリが驚いている。
「飯とケーキ食ったらそれくらいだろ、うん」
「高い。お前が作った方が間違いなく安いし旨いだろ」
待たないし、とサソリ。うーん、と私は唸った。
『作ろうと思えば作れるけど。こういうのは場所代っていうか雰囲気代だから』
「雰囲気ねぇ…」
サソリが納得いかなそうに列を眺めている。そこで初めて、列の女の子達が彼らをじっと眺めていることに気づいた。
サソリとデイダラは単純に顔がいい。ただでさえ女子だらけの中、完全に浮いている。
「凄いかっこいいね…」
「あの子彼女?」
「えー、彼女にしては地味じゃない?」
「どっちの彼女なのかな」
ヒソヒソしているのが聞こえる。チラッと二人の顔を確認すると、二人は雑談を始めていた。彼女達の会話には気づいていない様子である。
「金髪の人の彼女じゃない?」
「あー、お似合いだよね確かに」
「じゃあ赤髪の人はフリーかな」
ずる、と体の力が抜ける。二分の一なのに完全に外している。しかし訂正するわけにもいかなかった。だって赤の他人だし。
二人をぼーっと眺めながら考える。どちらも同じくらいかっこいいけど。
私とサソリって、やっぱり似合わないのだろうか。