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紡ぐ想い

滅びの歌、伝染型とも汚染型とも言われるこのユニーク魔法は以前から存在していた
最初は“全てを救済するもの”として敬われてた、過去の文献にあったから多分そう
他のユニーク魔法の特徴でもある「強力な力」は桁違いだし「少量の魔力」どころじゃないほど消費するし、なんなら効果が「自分で決めれる」のだから、一番最初に顕現させた人は勇者のような扱いを受けた
けど悲劇は起きた

一番最初に顕現させたものはある地震での崩落を防ぐために使用し、破壊を防げた
しかし、直後急速にブロットが溜まりその場でオーバーブロットすることも無く死亡した

恐ろしいと思いつつも彼のおかげで世界は救われた、そう思って住民は石碑を立てた

その事件から幾年も経って、また同じユニーク魔法を出現させた人が現れた

人々は今度は“神の使い”と称して優雅な生活を送ってもらおうと家を無償で用意した

今度は恐ろしい魔物が街を襲いに来た
それを彼女は住民が避難できるまでの間の時間稼ぎとして魔物の足止めに使った

住民は皆助かり、ある人が呼んだ討伐隊が街に到着したおかげで魔物は滅んだ_彼女の命を引き換えに

住民はまた彼女の栄誉を讃えて石碑を作った

その幾年後、3度現れたユニーク魔法の保有者

起こる厄災、そして祖国の為の死、転生

何度も繰り返すうちに人々は次第に恐怖を感じた

何度も同じユニーク魔法を持つものが現れる

それも、転生のように同じタイミングで

恐怖を覚えだした住民は今度は彼を閉じ込めた
彼が日元を歩かなければ厄災は起きないと信じて

しかし、現実は甘くなかった

虐げられる生活の中、疲弊しきった彼は全てを破壊するために使った
彼はオーバーブロットを起こした

破壊神と成り果てた彼は道無き道を進む
破壊の限りを尽くすその姿は邪神そのもの
国を恨み世界を憎しみ、彼は歩き_力尽きた

人々は理解する、「これは人ではない」と
かつて英雄の様に敬われてた魔法の総称は救済から段々と呪いと考えられてきた

そして、呪いは定着する

産まれる人にユニーク魔法が現れる前に必ずこの魔法について聞かせるようになった

その街だけだった話が周りの国へ、そしてその周りの国へと広まっていく

そして、全てに広まってこの魔法は現れなくなった…と思った

だって私に現れたから

わかってる、この魔法のこと

世界を恨めばこうなっちゃう

私は、人を癒すと同時に人を壊すことが出来る

恐ろしい、私は自身の感情を閉ざした
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