紡ぐ想い
バタバタと部屋の外から聞こえる音に少し溜息をつきつつも自身の身だしなみを整える
机の上に置いてあるスマホからは「あはは、騒がしいねぇ〜…キーちゃん?」という声が聞こえる
「そうだよ」と答えながらも白の髪を丁寧にクシでとかして重力に従わせて下ろす
制服にシワがよってないかクルクル姿見の前で回って確認する
「何かあったのかな?」という声に「寝坊」と答えると相手は笑って「それなら仕方ない」と続ける
「起こしたんだから、私はね」と言いつつ胸元のリボンをもう一度結び直した
机に近付いて置いてるスマホを手に取る
「それじゃあ、そろそろ様子見に行くね」
少し操作してから耳に当て電話の向こうの相手に伝える
相手は「初日からお疲れ様、頑張って」と言って電話を切った
「うん……頑張るよ」
電話が切れたのを確認してからカバンにしまい、荷物を持って部屋を出る
外にはパタパタと洗面台とリビングを忙しなく行き来する双子の妹がいた
妹_キースは部屋から出てきて見ていた私の目線に気付いたのか、こちらを見て顔を輝かせた
「ナァイスタイミングゥ!!
慌てすぎて髪まとまんないし、行く準備も中途半端だし、何よりまだ朝食も食べれてない!!」
「…寝坊するからでしょ、全く…
笑い事じゃないでしょ、ご飯食べなさい
その間に髪を整えてあげるから」
溜息をつき、階段をおりながら言うと「さっっっすがスノウ!!」とリビングに駆け込んで行った
本当に調子のいい子、と思いつつも部屋に入ると少し量が減った朝食を口に入れていた
どうやら行き来していたのはご飯を口に入れたら準備をする為に色んな部屋へと走っていたようだ、二度手間な気もするが
大人しく食事を続けるキースの髪を掬い、クシを通す
サラサラとした髪は私と同じ白い髪、だけど私と違うのは質感だろう
触らないと分からない位の差しかない髪を邪魔にならないように少しずつ2つに分けていく
キースは長い髪を2つ結びにする、私と顔立ちが似ているから見分けが着くようにとか、理由はよくは知らないが
片方が結び終わった時、食べていたキースが前を向いたまま「ねぇ、スノウ」と声をかけてくる
「今日から授業だね〜…ついていけるかな?」
「大丈夫よ、万が一の為にって前日迄にケイトに話を聞いて予習したでしょう?」
「うん……ケ〜ちゃんに聞いたから…大丈夫、だよね」
「…釈然としないわね」
苦笑いを浮かべると「だって〜!!」という、それもそうだろうと思い「私も不安だから」と答える
これから勉強する学校はあの有名校のNRCの姉妹校の女子校
ハイスペックばかりが集まりそうな学校の姉妹校と聞いただけでもついていけるか心配になってくる
「スノウは頭良いじゃん、平気でしょ〜」と誇らしげに言う相手に「なんでよ」と笑いながら答える
両方が結び終わった後、ぽんと軽く頭を叩く
「ほら、終わったからさっさと準備しなさい
後片付けは私がしておくから」
「うっわやった〜、行ってきま〜す」
たたっと走って行く後ろ姿を見て俯く
あの子は知らなくていい……過去を思い出して
机の上に置いてあるスマホからは「あはは、騒がしいねぇ〜…キーちゃん?」という声が聞こえる
「そうだよ」と答えながらも白の髪を丁寧にクシでとかして重力に従わせて下ろす
制服にシワがよってないかクルクル姿見の前で回って確認する
「何かあったのかな?」という声に「寝坊」と答えると相手は笑って「それなら仕方ない」と続ける
「起こしたんだから、私はね」と言いつつ胸元のリボンをもう一度結び直した
机に近付いて置いてるスマホを手に取る
「それじゃあ、そろそろ様子見に行くね」
少し操作してから耳に当て電話の向こうの相手に伝える
相手は「初日からお疲れ様、頑張って」と言って電話を切った
「うん……頑張るよ」
電話が切れたのを確認してからカバンにしまい、荷物を持って部屋を出る
外にはパタパタと洗面台とリビングを忙しなく行き来する双子の妹がいた
妹_キースは部屋から出てきて見ていた私の目線に気付いたのか、こちらを見て顔を輝かせた
「ナァイスタイミングゥ!!
慌てすぎて髪まとまんないし、行く準備も中途半端だし、何よりまだ朝食も食べれてない!!」
「…寝坊するからでしょ、全く…
笑い事じゃないでしょ、ご飯食べなさい
その間に髪を整えてあげるから」
溜息をつき、階段をおりながら言うと「さっっっすがスノウ!!」とリビングに駆け込んで行った
本当に調子のいい子、と思いつつも部屋に入ると少し量が減った朝食を口に入れていた
どうやら行き来していたのはご飯を口に入れたら準備をする為に色んな部屋へと走っていたようだ、二度手間な気もするが
大人しく食事を続けるキースの髪を掬い、クシを通す
サラサラとした髪は私と同じ白い髪、だけど私と違うのは質感だろう
触らないと分からない位の差しかない髪を邪魔にならないように少しずつ2つに分けていく
キースは長い髪を2つ結びにする、私と顔立ちが似ているから見分けが着くようにとか、理由はよくは知らないが
片方が結び終わった時、食べていたキースが前を向いたまま「ねぇ、スノウ」と声をかけてくる
「今日から授業だね〜…ついていけるかな?」
「大丈夫よ、万が一の為にって前日迄にケイトに話を聞いて予習したでしょう?」
「うん……ケ〜ちゃんに聞いたから…大丈夫、だよね」
「…釈然としないわね」
苦笑いを浮かべると「だって〜!!」という、それもそうだろうと思い「私も不安だから」と答える
これから勉強する学校はあの有名校のNRCの姉妹校の女子校
ハイスペックばかりが集まりそうな学校の姉妹校と聞いただけでもついていけるか心配になってくる
「スノウは頭良いじゃん、平気でしょ〜」と誇らしげに言う相手に「なんでよ」と笑いながら答える
両方が結び終わった後、ぽんと軽く頭を叩く
「ほら、終わったからさっさと準備しなさい
後片付けは私がしておくから」
「うっわやった〜、行ってきま〜す」
たたっと走って行く後ろ姿を見て俯く
あの子は知らなくていい……過去を思い出して