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またたびものっ!

「おぅい!お嬢ちゃん…
寄ってらっしゃい!
見てらっしゃい♪」
「ふぇ?…にゃはぁり?
お兄りゃん?」
「今なら鼓膜と手首のスペアがお買い得やで!
…あっ、お嬢ちゃんは小んまいからこっちの手の方がええか♪」
怪しげな方言で話す、その人物は路上に店を広げていた。
シートの上には出所の知れないメカパーツの数々…
「みゃしゃきゃ…ヂャンキュ屋!」
驚き、その場で固まる人形…。
「そう!…この辺一番のジャンク屋や!
品質はごっつ保証付き!
勉強ぎょうさんするから買ってえなぁ…お嬢ちゃん」
「!…
に゛ゃ!…」
次の瞬間彼女は一目散に駆け出した。
「ヂャンキュ屋はぁ危にゃひきゃりゃ近寄っちゃ駄目りゃろぉ!」と必死に逃げて行く。
「待ちぃな!お嬢ちゃん!いきなりどうしたん?」
思わず後を追って来たジャンク屋だが…
明らかに逆効果である。
「にゃあああ!助しけちぇ!!!」
逃げ惑う人形にアホなジャンク屋…。
その時…悲鳴を上げる人形とジャンク屋の間にすらりとした人影がよぎった!
「何度言ったら分かるんだ!
このボケガァ!!!」
誰かの叫び声と同時に
ドワッ!
…と突風が起きる!

よく分からないうちに…その影はジャンク屋を遥か彼方にぶっ飛ばした。
「うぎゃあぁぁあ!」
キラリーン…
ジャンク屋は星になった…。
「…あのお馬鹿が…ロボットは知らないジャンク屋が怖いって何度言や分かるんだ!」
恐怖にうずくまっていた人形が顔を上げると…。
そこには格好いい女性の後ろ姿があった。

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