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2150年女神異聞

ここは…東京のとある住宅街。
夜になると更に静かになり、近所の犬の遠吠えが聞こえる程である。
…ひとり疲れ果てた少女が家路に着いた。

人の背の高さ二人分程は余裕にある、かなり立派な石造りの門の前に立ち…チャイムを押す。

「おっ帰りぃ!マイラぁ♪」

インターホンから馬鹿明るい女の子の声が響き、軋む音を立てて…重い扉が開いて行った。

この屋敷、寺島邸が少女…マイラの家である。
マイラとその姉兄をパンドーラ家から引き取った、家の主人…寺島さとしは、なかなかの金持ちらしく…取りあえず家がかなり広い。
家族は全員で6人だが、ひとりひとりが部屋を持っている。
食堂や中庭、テラス等もあり、その他にも主人用の実験設備や数百冊の図書の並ぶ書斎等もある立派なお屋敷だ。
ちなみに家の主人は世界の色々な大学で遺伝子研究をしていて各地を飛び回っている。
ここ5年程、家には全く帰って来ていない。
この家にいる大人はマイラの姉、22歳のメアリー・パンドーラだけだ。
かなりのしっかり者で家族をビシビシ仕切りまくっていた。

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