千弥町物語
……………。
次に目覚めると…
「…あっ起きた!」
…そう言って見知らぬ少女が私を覗き込んでいた。
「………………。」
畳の間にタオル一枚かけられて私は横たわっていた。
何処か知らない家の中。
しかし、何の変哲もない一般的な日本家屋だった。
「…あの…此所は…」
多少もうろうとする頭で状況を把握しようとしていた…私。
「ようこそライラのお家に♪」
あどけない笑顔を見せる少女。12、3歳位だろうか…つやつやの黒髪でおかっぱ頭。
黒目がちのくりっとした目が可愛い…。
Tシャツに短パンというラフな服装をした何処にでも居そうな少女だった。