不可思議日和
…未知との遭遇…?
…素敵な事って…
望んでても
いざ何か起こるとびびってしまう訳で…
「…痛ててっ…。なっ何だ今の…。」
彼女はふらふらと起き上がり、窓の外に目をやるが…空には何もなかった。
…いいや…窓の下の方から青い光がのびて来ている!
「なっ何と…!」
未知との遭遇にびくびくしながら、恐そる恐そる覗き込む…。
エイリアンの襲来か…不発弾のカケラか…
嫌な事しか頭に浮かばない。
…しかし、目に入ったのは実に予想外のモノだった。
「人ぉ!?」
そう…窓の柵にその人物は引っ掛かって気を失っていた。
青い光を全身から放ち、微妙に宙に浮き上がっている。
…しかも…素っ裸。
「だっ!どうしよう…何かヤバいぞこのままじゃ!」
思わずその人物を引っ張り上げて部屋の中に隠した。
「んっ…この人…」
思わず食い入る様に見てしまう。
その人物の身体には不可思議な特徴がいくつも見受けられたのだ。
背格好は彼女と同じ位で高くも低くも無いが、大変細身である。
そして性別が分からなかった!
何よりも特徴的なのは背中の巨大な白い翼…左の翼は途中から焦げた様になり、ちぎれ落ちていて半分以上が無い。
「天から落ちた天使…」
彼女は思わずそう呟いた。
確かに、それ以外言い様がなかった。
長くて美しい青銀髪の髪に人形の様に整った顔…。
安らかな顔をして今は眠っている…。
「天使が…来たんだ。」
思わず見とれるが直ぐ我に帰る…。
「…どうしろって言うんだよ!」
こうして彼女の不可思議な日々は始まってしまったのだった。