最強女神異聞
今日も風が砂漠の赤い砂を巻き上げ続ける…。
しかし、いい天気で穏やかな陽気が漂う。
ここは火星の片隅…砂漠の田舎町フレイム。
事件と言う事態は滅多にあるものではない…。
しいて言えばガキ大将の喧嘩ぐらいだろうか…。
そんな街角で伝説的な命の恩人を熱く語る少女の姿があった…。
「史上最強だぜ!あの方は!」
拳を握り熱弁し続ける少女に
「その話もう耳タコっすよ…親分」
少女の子分その1…モジャモジャ頭でソバカスチビのジョーが呟いた。
「うっせぇ!何か文句あんのかぁ!」
「わぁ!すんません!…イテテ」
少女に軽く絞められジタバタするジョー。
「親分の憧れっすもんね!その方」
子分その2ツンツン頭でヒョロリとしたガイがにこにこしながらそう言った。
「そうだ!俺はあの方目指してもっともっと強くなるゾ!そう…目指すは宇宙最強!!」
そう言うと拳を高く上げ少女はポーズを決めた!
…その姿はかっこいいと言うか…何だか可愛らしかった。
チビッコ親分…少女…未璃。
年の割には背も小さくガキンチョ体型。
大きな丸い緑の瞳に金茶のショートヘアー。
黙らせたらお人形の様な美少女だ!
「宇宙最強っすよね!」
と言いながらも、どうかずっと可愛いままでいて下さい!…と祈るガイだった。
「それ以上強くならなくっても…」
ジョーもボソリと呟いた。
「あ゛っ?」
「何でも無いっす…」
未璃の睨みには勝てない。
子分達は親分の言う、十数メートルもあるサンドワームを素手や蹴りで倒せる人間が本当にいるのか?
…と内心思っていたが…まあ真意の程は二の次である。
可愛い親分が元気いっぱいならそれで良い…。
これ以上男勝りになりません様にと願うばかりであった。
…そして未璃が張り切って叫ぶ!
「ようしっ!今日も街を守りに行くぞ!
…団則!」
「この星の平和を守れ!」
とガイが叫ぶ。
「悪をぶっ飛ばせ!」
とジョーも拳を上げる。
「マーズドラゴン団出動!!」
正義の三人組は街に繰り出した。