短編夢
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中王区主催のVRバトル。仕事で現地に行けなかった私はVRチケットで獄さんのバトルを見た。
VRの迫力は凄い・・・!目の前で戦う獄さんの表情や気迫を生で感じたような気になった。
だから今日は、どうしても感想を伝えたくて獄さんを私の部屋に呼んでいる。獄さんはご機嫌に頷いて私の感想を聞いてくれていた。
「獄さんの戦う真剣な姿カッコ良かったです!!それに後ろのスピーカーも真正面で受けた感じがしました!!」
「そうか。普段じゃあの視点は見れねえからな。あんな景色見た奴は俺にふっ飛ばされて気絶してるだろうしよ。」
「そうですね・・・。あんなに鋭い目をした顔は初めて見ました。私は素敵だと思いましたけど、敵にしたらきっと怖いんでしょうね・・・。」
この人の戦う顔は、奇しくも仕事をしている時の"人を断罪する瞳"によく似ている気がする。
それだけラップに力強い想いを込めているのだろう。VRのドローン越しでも獄さんの覚悟をその身に受けた気持ちになった。
「ラップってのは気合いだ。押されたら負けちまうからそうならねえようガン飛ばす必要がある。
・・・名無にはちと刺激が強かったんじゃねえか?」
「いえ。私はあの時の目は見覚えがあって・・・。仕事をしている時の貴方に似ているって思ってました・・・。
だから正面から見れてむしろ嬉しいんです!普段と違う獄さんがいるのは新鮮ですから!」
「クク・・・そうか。」
喉奥でと笑うと愉しそうに目を細めた。なんだか私もつられて笑い返す。
こうして獄さんの色んな表情を見られるこの場所が一番幸せです・・・・なんて言えないけど。
VRよりも傍で。ずっと近くで支え合えてるのは奇跡以外のなにものでもないから______
「ん・・・?どした?」
「・・・・ふふっ。やっぱりVRよりも本物の方がカッコ良いなって思ってました。」
「当たり前だろ。あんな少しのバトル映像より、生の俺の方がキマってるぜ。」
「そうですね、獄さんっ!」
リーゼントだってこうして近くで見た方が良い。貴方の優しい顔も、隣りで見れるに越したことはない。
だから今日は思いきって獄さんに抱きついてしまおう。この温もりは・・・私達だけのものですからねっ。
「うおっ!?どうした、今日は妙に甘えてくるな?」
「だって・・・私だけの特別な景色ですから!」