今の現状をコネシマから知らされた鬱とサラマンは呆然としていた。その空気を打ち破るかのように見知らぬ声が聞こえてきた。

『皆様お目覚めになられたようですね…』

鬱・コネ「誰や！？」

『そんなに声を荒げないでください。声を荒げたくなるのもわかりますが…自己紹介をしましょう。私はあなた達をここに閉じ込めた組織のリーダーです。ゲームマスターとでも呼んでください。』

コネ「名前を名乗らんのは自己紹介になってないやろ！！」

『フフフ、まぁ細かいことはお気になさらず。では、答えられる質問ならばいくらでもお答えしましょう。』

鬱「…じゃあ質問するわ。これはなんや。なんで俺らは閉じ込められとんのや。」

『その質問はお答えしましょう。あなた達我々だの皆さんには脱出ゲームに挑んでもらおうと思いまして、この施設をご用意致しました。その説明はまた後ほどゆっくりとルール説明のときにでも』

千「あのー…質問なんですけど…私、その我々だ？ていうのに入ってないんですけど…私はなぜ呼ばれたのでしょうか…」

『…その説明をするなら同時にルール説明も致しましょう。先程も申した通りあなた達には脱出ゲームに挑んでもらいます。強制ですよ。制限時間は180分あなた達三人はここから脱出してください。それではこの画像を見て貰いましょう。』

ゲームマスターがそういうのと同時にスクリーンが降りてきた。そこに写っていたのは水槽の中で眠らされた他の我々だメンバーだった。

鬱「トントン！グルッペン！」

コネ「ショッピ君にチーノも！大先生これ俺ら以外全員おるで！」

『今、彼らには自分で作り出した悪夢を見てもらっています。今回、あなた達のみでは脱出することができません。なので、彼ら一人一人に脱出するためのアイテムを持たせています。ただし、そのアイテムが必ずしも脱出の役に立つとは限りません。』

鬱「で？あいつら解放するにはどうすればええんや？」

『条件としては、夢をハッピーエンドで終わらせることです。悪夢を終わらせれば、彼らは目覚めますよ。まぁ、全員助けないと助けなかった人は爆弾と一緒にドッカーンですけどね。』

コネ「爆弾？ここ爆弾あるんか？」

『ええ、いますよ。そこにね』

鬱「どこにも無いやないか」

『だから、そこに"いる"じゃないですか。』

コネ「いる？…まさか…」

『そのまさかです。彼女、千代間 紗良さんが爆弾なんですよ。』

千「え…」

『彼女は特別でしてね。そちらにいる方々全員を解放しないとここから脱出できないようにしてあるんですよ。』

鬱「なんでそんなことするんや！！」

『あなたを苦しめるためですよ。鬱さん。貴方は女性を失ったときの本当の悲しさを知らない。ですから、味あわせてあげようと思いましてね。まあ自分の命を優先するなら彼女を置いていけばいい話です。』

鬱「そんなこと出来るわけ無いやろ！！」

コネ「…ん？やったら俺も閉じ込めとってよかった気がすんねんけど…」

『貴方は悪夢の内容が重すぎてハッピーエンドにできそうに無かったのでこちら側にさせていただきました。』

コネ「…まあええか」

『ルール説明は以上です。では鉄の扉の施錠を解除致します。これから先は、次の部屋にあるタブレットを使ってご質問ください。180分のカウントはこの部屋を出てから始まります。それでは、脱出ゲームをお楽しみください。』

千「……あ……あ…いや…死にたく…ない」

「いゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」

サラマンは奇声をあげて気絶した。