2-8 威嚇する話
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「蘭世ちゃーん、お帰り。」
「蘭世、おつかれ。」
家に帰ったら研二と陣平に出迎えられた。珍しい。これは何か企んでいるに違いない。
「隠してることあるでしょ、また何かバラして戻せなくなった?」
陣平は私のドライヤーを犠牲にした前科がある。
そのときリビングから、ワンワンと吠える声がした。
「えっ犬?」
「バレちゃった。」
「ああ、あっさりバレたな。」
段ボール箱から犬を抱き上げる。柴犬っぽい子犬だ。見た目よりずっしりしている。
「かわいいねーどこの子?」
「今日、段ボールがある、爆発物かもって通報があってウチが出動になったんだよ、で行ってみたらこいつがいたっていうわけ。」
「それで何でうちにいるのよ?」
「陣平ちゃんが飼い主が見つかるまでうちに泊めてやろうって言うからさー。」
「俺のせいにするなよ。」
「まあいいや、飼い主が見つかるまでだよ。」
名前をつけるわけにもいかないのでうちにいる間はワンちゃんと呼ぶことにした。ワンちゃんは私がタオルを渡すとじゃれて遊び始めた。タオルを回すと走って追いかける。
私が物を取りに行こうと少し立ち上がるとトコトコと後ろをついて歩いた。
「君かわいいねえ、」とワンちゃんの頭を撫でると陣平が私からタオルを奪い取った。
陣平は私がさっきやっていたようにするがワンちゃんは見向きもしない。研二がその様子を見て大笑いし始めた。
「お前も男だなあ。」と言って研二がワンちゃんを私から抱き上げる。陣平が不貞腐れた顔でワンちゃんと対峙していた。
「ほらほら、陣平。威嚇しない。」
と言って頭を撫でると腰を抱き寄せられた。
「こいつはお前のじゃないからな。」
と犬相手に牽制している。
「よっ陣平ちゃん、イケメン。」と研二も煽った。