隻翼の天使、迷宮に挑む。
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『へへっ、大成功!』
両手から零れ落ちそうな量の宝飾品や貴金属に、思わず口の橋が緩む。
埋め込んである宝石も十分に大きいけど、それを乗っけてる ド派手な台座はメッキじゃなくて純金製だ。
そんな 値の張る獲物が これだけ あるなら、きっと1000金貨 は下らねーな!
1000金貨 あれば しばらくは飯には困らないな、と考えながら、貧民街に続く裏路地に入る。
港のある表通りも不気味な くらい閑散としてる けど、裏路地 は薄暗くて、淀んだ雰囲気が流れていた。
昼間から酒と煙草とクスリの臭いがして、仕事のない ヤバそうな大人たちが そこらを彷徨く。
そんな場所に、山ほど獲物を抱えた あたしが一人で出入りして大丈夫なのかと いうと、
「よう、シノ!」
「今日は どのくらい掻っ攫ってきたんだ?」
『へへ、見ろよ コレ!』
...意外と大丈夫だったりする。
ここに住んでるのは、運よく軍への召集は免れたけど 仕事がなく、盗みや クスリの密売といった裏稼業に手を出した奴ら だ。
あたしも ここの生まれだけど、孤児だったから ここの皆に育てられて、今じゃ立派に盗賊やってるってワケだ。
「こりゃ すげぇな、一個一個の質も良いから かなり高く つくぞ」
「シノ、"あのジーサン"に売りにいく前に 俺に譲ってくれよ!」
『んー、1000金貨 出したら 考えてやっても いいけど』
「無茶 言うなよ!」
じゃあ残念だったな、と彼らを軽く あしらい、薄暗い貧民街を歩き出す。
生憎、売りに いく先は もう決まっている。
路地の突き当たりに位置する、少し傾いた蔵、というか あばら家。
そのボロい 木製の観音開きを乱暴に叩くと、
「...パルテビア政府と かけて?」
『長い間 雨ざらしに なった枯れ木と解く』
「その心は?」
『どちらも根っこまで腐って やがる!』
謎掛け の答えと引き換えに、扉の向こうからは錠の開く音。
間髪入れず、あたしは観音開きを蹴破るように足で開けた。
両手から零れ落ちそうな量の宝飾品や貴金属に、思わず口の橋が緩む。
埋め込んである宝石も十分に大きいけど、それを乗っけてる ド派手な台座はメッキじゃなくて純金製だ。
そんな 値の張る獲物が これだけ あるなら、きっと1000
1000
港のある表通りも不気味な くらい閑散としてる けど、
昼間から酒と煙草とクスリの臭いがして、仕事のない ヤバそうな大人たちが そこらを彷徨く。
そんな場所に、山ほど獲物を抱えた あたしが一人で出入りして大丈夫なのかと いうと、
「よう、シノ!」
「今日は どのくらい掻っ攫ってきたんだ?」
『へへ、見ろよ コレ!』
...意外と大丈夫だったりする。
ここに住んでるのは、運よく軍への召集は免れたけど 仕事がなく、盗みや クスリの密売といった裏稼業に手を出した奴ら だ。
あたしも ここの生まれだけど、孤児だったから ここの皆に育てられて、今じゃ立派に盗賊やってるってワケだ。
「こりゃ すげぇな、一個一個の質も良いから かなり高く つくぞ」
「シノ、"あのジーサン"に売りにいく前に 俺に譲ってくれよ!」
『んー、1000
「無茶 言うなよ!」
じゃあ残念だったな、と彼らを軽く あしらい、薄暗い貧民街を歩き出す。
生憎、売りに いく先は もう決まっている。
路地の突き当たりに位置する、少し傾いた蔵、というか あばら家。
そのボロい 木製の観音開きを乱暴に叩くと、
「...パルテビア政府と かけて?」
『長い間 雨ざらしに なった枯れ木と解く』
「その心は?」
『どちらも根っこまで腐って やがる!』
間髪入れず、あたしは観音開きを蹴破るように足で開けた。