その日も、淀んだ雨雲が闇を深く染めていた。

まるで一日中夢をみているような心地で、
視界が真っ赤に染まるほどに、
戦場とからだに血が滲んでいく。

ーーあれから私は、何人の命を葬ったのだろう。

気づいた時には、身体は成長を止めていた。
まるで転生したかのように肉体が縮んだからだで、それでも聞こえる女の笑い声に従って、僕は感情のすべてを無くしていく。


ああ、兄様。
いまボクは泣いていますか、笑っていますか。


『さあ、コウゲン。コロシナサイ。全て、スベテ。』