【疫鬼散布記録：『項羽』】
“我々”は『計画』の為に疫鬼をより“魅力的”に映す為に、『陽動』の『項羽』には“病原”に適する“依代”を選び、『疫将』としてふさわしい人物を選定させる『意思』を持たせた。
─理由は、この“無情な諸刃の剣”ともいえるこの『計画』の中で少しでも『魂の修復』ができるよう最小限に抑える為であり、より強いほど、『荊軻』の力を蓄えられるからだ。
理想は、かの選定で選ばれた『疫将』を見て『皇帝』が動くこと。
選定者には数奇な人生を歩ませることになるが、その分計画が終わったら転生先では幸せに生きられることを祈ろう。

【疫将病原体：項羽】
特徴：悲痛や怒りに呼応して『疫鬼』を選定し感染、潜伏したのちに力を十分蓄えられた者から『疫将』となる。
なお、『疫将』となる以前の“潜伏状態”なら転生できるが、霊体としてそのまま他の転生者に潜むことは可能。十分の素質と『疫』があれば潜めた“転生者”が『疫将』となる。

【疫鬼：荊軻】
『項羽』を投入するにあたり、『世界』の対抗手段として投入した『対疫鬼討伐兵器』。
『項羽』のような負の力を糧とし、世に支給した討伐兵器にはこの『荊軻』の力が宿されている。(これによって『疫』は余さず吸収され、呪いや意思によってその吸収した力を“肉体に負担なく”身に宿させることも出来る。『荊軻』は『疫』を食らうが、その分人の魂は食わないのだ。)
最終的に回収した『項羽』は『荊軻』の為に用意した肉体=〖荊軻〗に移され、使命を埋め込んだ〖精神体〗(『荊軻』の核。成長の為に一時的に武将を依代としている)とともに力を統一する。
この“兵器”は『計画』の為でもあるが、『項羽』の暴虐な力で『世界』を滅ぼすことを抑える為でもある。

〖選定〗
■第四十三次争覇
先ず、『項羽』を宿した刀を『項羽の剣』として『世界』に投入。
それを拾った董卓を縁に接触者から『疫鬼』は選定された。

・董卓 (暴虐性、道半ばの運命)
・曹操(覇道の残虐性、道半ばの運命)
・于禁(厳格なる残虐性、数奇な運命)
・馬超(一族滅亡、数奇な運命)
・孫権(晩年における堕落した運命)

選定者は他にも見受けられたが、強い反応を示し、“より強く”、“効率よく”、疫鬼として“悪役”を果たせる者の体内に潜み、その内に秘めた闇を残さず屠ったのは上記の英傑だろう。

そして、『次世』となり、『力』を蓄えた『項羽』はより横暴に、巧みに“感染者”を闇に引きずり落としてゆくのだ。