月光花
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「今、入れてくれるね」
ベッドから降りて頂いた紅茶をカップ二つに入れて部屋に戻る。カップといってもそんなに大それた物ではない。少し使い古されたマグカップ。こんな物しか私は持ってないから。
「あ。これじゃあ、ジェイドには大きいね」
手のひらサイズのジェイドに普通の人が使うマグカップじゃ大きすぎる。寧ろお風呂みたいに中に入れちゃう。それはそれで可愛いかもしれないけど。
「大丈夫ですよ。こうすれば」
何処から出したのか。どうやって出したのか分からないけど彼の手には人の手の形をした指さし棒みたいのが握られていてそれを一振りすればマグカップは光に包まれ小さくなる。ジェイドは小さくなったマグカップでひと啜り。
「美味しいですよ」
にっこりと微笑んでくれるジェイドを見て私も嬉しくなる。誰かが喜んでくれることをもてなすことが出来るのは嬉しい。
「決めました」
「うん?何を?」
微笑んだまま、ええ決めましたと言う。何をだろうと首を傾げる。
「あなたの本当の願いを叶えるまであなたの側にいます」
「ええ!?」
彼の言葉に私はただただ驚くだけだった。満月の夜の出来事。
月光花
あなたは月の光で咲く花……私は魅せられた