君色組曲
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「シンク……初めて私の名前呼んだ?」
そうだ。入団してシンクの補佐になってから私は名前を呼ばれたことはなかった。六神将でシンクだけが私を名前で呼ばない。
……だからさっき、イオンと間違えたんだ
これはすごく失礼だ。名前を呼んでくれなかったシンクが悪い…何て言えない。だから間違えたって言う方が、シンクは怒る。
「……っ!?き、気のせいだよ」
「ううん!呼んだ!嬉しいよ!!」
今度はシンクが顔を赤くした。仮面を付けてない素顔のシンクの照れた姿……新鮮でなんだかすごく嬉しい。知らなかった君の一面をみれたことがすごく嬉しい。初対面は互いに印象が悪かった。私はイオンのレプリカというだけで彼であって彼でない姿を見るのは嫌だったし。シンクは自分がレプリカという存在なのを嫌悪してるし私がイオンの幼なじみと言うことにも忌み嫌っていた。そんな空気が半年くらい続いた。それから更に一年……
「な、何言ってんの……僕は…」
「初めてシンクと触れあえた気がする……うん、そうだね」
私が勝手に比べてたんだ……勝手に嫌いだと思いこんでたんだ。そうでないとイオンが本当に死んでしまうと、私は認めたくなかっただけなんだ。
「ありがとう。シンクのおかげで吹っ切れた」
私の大好きだったイオンは死んだんだ。今目の前にいるのはシンクで、すごくヤな奴だと思ってたけど結構、優しくて不器用な奴。一年半も一緒にいて気付くのが今なんてある意味すごいね。だって『導師イオン』拉致の任務中なんだよ?
「シンクのこと好きみたいとか思ったけど……実は好きになってたよ」
「……はぁ?」
さっき思ったのは紛れもなく事実だったんだ。だから頭の中に真っ先に『好き』って言葉が浮かんだんだ。イオンが死んでからはその言葉は嫌いだったのに。