君は空に輝くたった一つの星(後編)
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「ステラ…あなたはピオニーのことが好きですね?」
しっかりと自分を見つめてそう言うジェイドの言葉にステラは目を見開いた。瞬きもせず、ただ目を見開いたままジェイドを見つめ返す。
「わたしが…ピオニー様を……?」
ジェイドを見つめたまま、それ以上何も言わない。むしろ思考が停止しているだろうと思ったほうが正しい。
「自覚がまったく無かったわけではないでしょう?…あなたは心の奥底で分かっていて、その想いを封じ込めてたのですよ」
「…わたし、は…そんな」
思い当たらないといった風に目を泳がせる。気付いているはず…ジェイドは確信を持ってそう思う。ただ、今まで人を好きになったことが無く、ネフリーとの悲恋を目の当たりにしてしまったから、だからそれを認めることが出来ないのだ。
「今度はあなたにとって…"ピオニー"はどんな人ですか?」
優しく微笑むジェイド。ステラにとってのピオニーとはどんな人ですか?と訊かれふといくつかの印象が頭の中に浮かぶ。さっきは"陛下"の印象、今度は"ピオニー"の印象…同じであって違う印象。
「自信家で、大らかで、気さくでいつでも笑顔を絶やさなくて…太陽みたいな人…」
浮かぶのは満面の笑みで毎朝、ステラを迎え入れるピオニーの姿。最初の頃はそれに戸惑っていたけど、最近ではステラも笑みを見せながら挨拶をするようになった。いつも仕事とはいえ、一緒にいることが当たり前になっていた。それが当たり前すぎて…気づかなかったのかもしれない。
「ではもう一度訊きます。あなたはピオニーのことが好きですね?」
前を見ればジェイドはしっかりと自分を見ている。心の中にいつもピオニーがいて、現実でもいて、仕事なのにその時間が止まればいいと思うこともあった。誰かといて楽しいと思ったのはピオニーが初めてだった。