君は空に輝くたった一つの星(後編)
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「そうですね…明るく大らかで、少しだらしがないとは思いますが、やはり賢帝と呼ばれる方…尊敬出来る方です」
普段から笑みは絶やさず、何事にも広く大きく見るピオニーは尊敬している。まぁ、私室の酷さは目を瞑るとして。ステラの"思った通り"の回答に心中で溜め息を吐くジェイド。彼女は気付いていない…自分自身の中にある『想い』に。その証拠にピオニーのことを語る表情がとても柔らかい。それにすらステラは気付いていないだろう。
「…あなたは"ピオニー"にネフリーと間違えられてショックだったんですよね?」
じっと前を座るステラを見つめるジェイド。その視線を逸らす事が出来ない。"ピオニー"の名を強調それ、先程まで柔らかったステラの表情が強張った。
「…それ、が?」
顔を歪めたまま問い返す。
「(自覚しつつはある…認めたくないだけか?)」
…いや、彼女は知っているからだ。ピオニーが昔からネフリーが好きだったことを、預言によって引き離されたことを。だから頭の何処かでピオニーに想いを寄せても姉のように引き離されると思い込んでいる。はぁーっと今度は大きく溜め息を吐く。どうしたものかと胸の前で腕を組めば、目の前に座るステラは不安そうに瞳を揺らし、じっとジェイドを見つめている。
「兄様…あの…」
何も言わずただ溜め息を吐くジェイドに恐る恐ると声を掛ける。ジェイドも「そうですね」と苦笑を浮かべ、妹に直球に言ってしまおうか考える。
「(このままというわけにはいきませんからね)」
ステラの入れた紅茶を一啜りして真っ直ぐに彼女を見つめる。