君は空に輝くたった一つの星(後編)
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「私の家の鍵です。前に来たことがありますから場所は分かりますね?」
「はい…でも、何故?」
鍵を渡すということはジェイドの家に行けということだろうけど、その意図が分からない。帰れと言われた自分が何故、ジェイドの家に行かなければならないのか…。
「話があります。私の家で待っていなさい」
では私は仕事に戻りますと、ジェイドは宮殿に入っていった。その場に取り残されたステラはもう一度、手の中のキーケースを見て、小さく息を吐いてから、ジェイドの家へと足を向けた。
ジェイドの家に来たはいいが何をして待っていればいいのかと手持ち無沙汰でいた。自分の家なら本を読むとか勉強をするとかできるが、人の家だとそうもいかない。
「…することがない」
ここに来てとりあえず黙ってリビングのソファーに座って、先程の出来事の事を考えていたが、考えても考えても答えが出なかった。考えることを諦め、勝手をするのは悪いと思ったが、気持ちを落ち着かせるためにキッチンを借りてお茶を入れて一息入れる。
「私…おかしくなっちゃったのかな…」
胸の中でぐるぐると回る不確かな感情が分からないのが酷く気分を苛つかせる。こんなの自分じゃない、何か…怖い。一人になると余計に怖くて苛つく。何かをして気分を変えたくても荷物はピオニーの執務室に置いてきてしまった。 かと言って、勝手に人様の部屋に入り込んで漁るわけにもいかない。