君は空に輝くたった一つの星(前半)
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「…んっ?誰だ?」
「あっ…」
目を覚ましたピオニーの声で飛んでいた意識が戻る。ばさっと手の中の書類が床の上に散らばったが、それを気にしている余裕がなかった。掴まれた手首をもう片方の手で触れ、上半身を起こしたピオニーを見つめる…今にも泣きそうな顔で。落ちた書類視線を向けていたピオニーが自分の傍らに立つステラに気付く。
「ステラ?」
思わず目を見張った。最近ではよく笑う姿を見せるようにはなったが、普段のポーカーフェイスの面影が何処にもない…初めて見るステラの泣きそうに歪んだ顔。
「お前…どうし」
手を伸ばし触れようとすると、ステラは踵を返してそのまま黙って部屋から飛び出した。
「ステラ!?」
慌てて立ち上がり追いかけたが、扉を開けて辺りを見回したが何処にもステラの姿はなかった。
何が起きたのか、どうしたのか分からない。眠っているときに無意識に何かしてしまったのだろうか…ただ、ステラの泣きそうな顔が離れない。何故か心の奥底でざわめいている感じがしてならなかった。
どうしていいのか分からない。
何で逃げたのか分からない。
痛む胸の奥が何かを知っているの?