君は空に輝くたった一つの星(前半)
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「(戻ったら御礼を言おう)」
そう心に決めて軍基地から宮殿へと急ぐ。何で自分がこんなに浮き足立っているのか分からない。でも早く戻ってピオニーに御礼が言いたい、ただそれだけ。
「ピオニー様。ただいま戻りました」
こんこんと二回ノックをして入るといつもなら返ってくる返事がない。またサボっているのかと辺りを見回すとソファーの端からピオニーの足が見える。どうやら昼寝という名のサボりのようだ。
はぁーと溜息を付きながらソファーに近寄ると、ピオニーは気持ちよさそうに大口を開けて眠っていた。起こすのも忍びないと思いつつ、溜まっている仕事もこなしてもらわないと困るので起こそうとピオニーの肩をポンポンと叩く。
「ピオニー様、起きてください。ピオニー様」
叩こうが揺すろうがなかなか起きない。何の夢を見ているのかへらへらと笑っていた…大方、ブウサギたちと戯れる夢でも見ているのだろう。
「ピオニー様!」
顔を近づけて多いな声で呼べば、薄っすらと瞼を持ち上げてグランコクマの海の様に青い双眸を覗かせる。まだ覚醒していないのか、ぼーっと焦点の合わない瞳でステラを見ている。
「ピオニー様、起きてください。仕事が溜まってますよ」
困ったようにでもそれもまたピオニーだからと笑みを浮かべながらピオニーの肩をもう一度叩く。と同時にステラのその手首をピオニーが掴んで微笑んだ。
「…ネフリー」
「―っ!!」
ズキっと心臓が痛んだ。頭の中が一瞬で真っ白になった。でも反射的に掴まれた手を思い切り引っ張ってピオニーの手から逃れる。