君は空に輝くたった一つの星(前半)
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「ステラ・バルフォアです…ご無沙汰しております」
ステラは履いているロングスカートを軽く掴んで頭を下げ優雅に挨拶をする。顔を上げしっかりと目の前のピオニーを見る。
「本当に…ステラなのか?」
「陛下?」
玉座から立ち上がり、ステラの傍まで近寄る。
いつもと様子の違うピオニーにアスランや他の家臣も互いの顔を合わせ目を丸くする。
「…はい」
少し間を空けて、無表情のまま返事をする。
「陛下?彼女を知って居られるのですか?」
数歩前まで歩み寄ってきたピオニーにアスランがステラとピオニーを見比べながら問う。
「知ってるも何も…ステラはジェイドの妹だぞ」
「それは存じてますが」
いつでも確かな自信を持ち、賢帝とまで呼ばれたピオニーがこんなにも動揺している姿を初めて目の当たりにした、アスランを含む家臣たちも驚きを隠せないでいた。ただ、ステラだけが何事もなかったように淡々としている。
「お前…確か、ダアトに留学したって、聞いたぞ」
まだ信じられないといった風にピオニーは眼下のステラを見つめる。
「ネフリー姉さまから聞いたの?」
見つめ返すステラにピオニーは頷く。「アイツはそう言うことは何も言わないからな」と付け加えて。
「そうか…今日からの秘書になるってのはステラのことか。その書類は適当に判子押したんだった…」
と頭と腰に手を当てる。今日ここに誰かが新しく自分の専属の秘書として来るのは知っていた。ただ女性が来るというのだけが分かっていたのできちんと書類を読まず、特に気にもせず判を押した。