君は空に輝くたった一つの星(前半)
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「ここが…グランコクマ」
港に降り立ち、まず出た第一声はそれだった。水の帝都…その名に相応しい美しい街並み。海風に長い亜麻色の髪をなびかせながら、その光景に感嘆の息を漏らす。
「あなたがステラさんですか?」
顔を上げて美しい街並みを見上げていると声を掛けられた。そちらに顔を向ければ、褐色肌に銀色の髪の軍服を着た青年だった。
「そうですが…あなたは?」
そのまだ少女の域を達していなくも見える女性―ステラは銀髪の青年に返事をする。
「マルクト帝国軍のアスラン・フリングス少将です。あなたのお迎えあがりました」
背筋を真っ直ぐピンと伸ばし、丁寧な挨拶をする。ステラはそれに対して体ごとアスランに振り返り頭を下げる。
「わざわざありがとうございます」
まさか、軍の将軍職の人間が自分の迎えに来るとは思わなかった。その辺の一般兵が来るものだとてっきり思っていたから。
「ゼーゼーマン参謀長官からの命を受けて参りました。ご案内します」
にこりと微笑むアスラン。それに釣られるかのようにステラも小さく微笑む。
「連れて参りました」
先程、港にステラを迎え入れたと同じ様に姿勢を正して目の前の男に敬礼をする。二人の目の前には肩まである金色の髪に褐色の肌の男が椅子に座っていた。
「おう、ご苦労だったな。アスラン」
片手を挙げて笑みを浮かべて労いの言葉を掛ける。
「陛下、彼女がステラさんです」
「ステラ…?」
アスランが男―ピオニーにステラを紹介すると、ピオニーは目を細めてステラの名を呟く。