白銀の世界で奏でよう
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「いい加減にしてください」
そう言ってジェイドはホテルへと踵を返した。そろそろ、ルークがネフリーの所から帰ってくるはずだから。
「…ちぇ」
なまえではつまらなそうに声を発したが、ジェイドは振り返ることはなかった。きっと一時的な衝動だ。実際、自分となまえでは17歳も年の差があるのだ、子供が大人に憧れているだけだ。
「なまえは?」
元気が取柄で、声を聞かない時がない少女の姿が見当たらない。もう日も暮れ始め、外にいるにはかなり寒い時間だ。
「そう言えば、見ないですね」
ルークの問いにイオンが答える。他の仲間も見ていないと返事をした。
―――まさか、あれから戻っていないのか?
ジェイドはすっと、気配を消して一人ホテルを出る。先ほどは街の入り口の辺りにいたはずだが、行ってみるとそこには誰もいなかった。
「(場所を移動したのか?)」
今度は広場のほうに行ってみれば、もう子供らはいなかったがグリーンを基調としたワンピースを来た黒髪の少女がいた。何かをしているのか、しゃがみ込んでいる。
「出来たー!!」
しゃがみ込んだまま両手を挙げる##NAME1##。
ジェイドはその後姿を見て本日何度目かの溜息を一つ吐く。
「…何が出来たのですか。こんな時間まで何をしてるんです?」
捜している途中で買ったストールを肩に掛けてやる。
「じぇ、ジェイドさん!?」
なまえは後ろからの声に振り向いて声をあげる。見上げてみれば、その表情は少し怒っているようにも見えて息を呑む。