虹色に輝く橋
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「な、に…それ?」
「先ほどのアニスにあなたたちの会話を聞いて、なまえが私をどう思ってくれているか確認しようかと思いました」
頭を撫でるのをや止め、そのままなまえの右頬に触れる。親指で止まったとはいえ目尻に残っている、涙を拭ってやる。
「寂しいと思ってくれましたか?」
意地の悪い笑みではなく、優しい笑みを浮かべるジェイド。
「…っ!苦しかった!辛かった!怖かった!!――ジェイドに嫌われたと、いらないんだと思って…すごく怖かったんだから!!」
勢いよく立ち上がり、思い切りジェイドを睨みつける。それが怖かった。こんな自分を必要と言ってくれたことは本当に嬉しかった。それなのに急に態度を変えられて、全てが分かんなくなった。
「何で笑ってるの?人が真剣に言ってるのに!?」
微笑んだままの自分を見上げているジェイドに苛立ちを感じる。自分の気持ちを踏みにじられたようで、怒りが込み上げてくる。
「すみません…嬉しかったんですよ」
「嬉しい?」
何が嬉しいのか分からない。こっちは怒り心頭だって言うのに、その原因であるジェイドは「嬉しい」と言う。
「あなたは私に嫌われるのが怖かったんですよね?」
ジェイドも立ち上がり、なまえの左手を取る。
反射的に手を引こうとしたが、手を握る力は意外と強くて引けなかったので、手を取られたままの状態で、コクンと頷く。
「私はあなたの事を”愛してる”と言いました。これは紛れもなく事実です…怖いですか?それとも……」
ジェイドはなまえの左手を自身の口元まで持っていき、手の甲を唇で触れる。
―――怖くない…むしろ。
何か分かった気がする…なまえの中で初めての感情が芽生えた。